「この戦術で成功してきた」前人未到のEURO3連覇へ、天才イニエスタが貫く“ティキ・タカ”へのこだわり
スペイン版MSNトリオ不発も、パス回しで勝つ技術
「チェコはほとんどボールポゼッションができていなくても、彼らにはチャンスを作る力があった。その中でも僕たちは最終的に勝利できて満足しているよ」
チャンスを多く作りながらも最少得点差の勝利となったため、スペインの決定力不足を心配する向きもある。しかし、イニエスタはこのスタイルを信じて戦うしかないと胸を張った。
「これはスペインが前進していくための方法なんだ。僕たちはこの戦術でとても成功してきたからね。現代フットボールで違いを作り出すのは難しい、だけど僕らは勝利をものにしていかなければならないんだ」
かつて大舞台で弱いと称された「無敵艦隊」は、華麗なパスワークという武器を磨き上げることでEURO連覇と10年南アフリカW杯を成し遂げた。ブラジルW杯の一次リーグ敗退で黄金時代の終焉ともささやかれたが、32歳となったイニエスタは健在。天才司令塔を中心にコンビネーションを仕掛け続けることが、史上初の3連覇への航路となることは間違いない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
page1 page2