ムバッペ躍動のフランス、“世界1位”ベルギー撃破に監督歓喜 「世界最高のチーム」
UEFAネーションズリーグ準決勝でベルギーに3-2勝利、ムバッペが全得点に絡む
UEFAネーションズリーグ・ファイナルの準決勝が現地時間7日に行われ、ロシア・ワールドカップ(W杯)王者のフランスがFIFAランキング1位のベルギー代表に逆転の末に3-2で勝利を収め、決勝へ駒を進めた。レ・ブルーを率いるディディエ・デシャン監督は「フランスはムバッペがいたほうが良いチームだ」とエースストライカーに賛辞を送った。英紙「デイリー・メール」が報じた。
フランスはFWヤニック・フェレイラ・カラスコ、FWロメル・ルカクにゴールを許し、前半の内に2点のビハインドを背負った。しかし、後半17分にはFWキリアン・ムバッペのチャンスメイクからFWカリム・ベンゼマが反撃の狼煙を上げる1点を奪うと、その7分後にはやはりムバッペを起点とした攻撃で相手のエリア内に攻め込むと、FWアントワーヌ・グリーズマンが倒されてPKを獲得。これをムバッペがゴール右上隅に決めて同点とした。
試合終盤には劇的なドラマが待っていた。同42分に左サイドのクロスからルカクがゴールネットを揺らしてベルギーが再びリードしたかに思われたが、これはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)介入によってオフサイドが認められてノーゴールに。同45分、反対にフランスは右サイドのDFベンジャマン・パヴァールの折り返しを受けた逆サイドのDFテオ・エルナンデスが左足の強烈なシュートを叩き込み、これで大逆転に成功。フランスが3-2でベルギーを下す結果となった。
試合後、フランスを率いるデシャン監督は、先のEUROでは本領発揮をできなかったものの、この試合では全ゴールに絡む活躍をしたムバッペを称賛していた。
「キリアンに対する疑いはなかったよ。EUROでは効率性を欠いていたが、彼には強い意志があった。いつも言っているように、フランスはキリアン・ムバッペがいないよりも、いたほうが良いチームだ。我々は(EUROで)スイスにノックアウトされてしまったが、フランス代表はまだここにいる。我々は今でも世界最高のチームの一つだ」
優勝候補筆頭にも挙げられていたEUROではよもやのベスト16敗退という憂き目にあったフランスだが、このネーションズリーグで意地を見せている。スイス戦でのPK失敗でムバッペには批判も集まったが、指揮官は22歳のエースストライカーに絶大な信頼を寄せている。