負傷者続出、フーリガンの暴徒化に歯止めを… 欧州選手権で競技場付近でのアルコール販売禁止に
仏内務省動いた 今大会でテロの脅威以上の社会問題化
欧州選手権(EURO)は現地時間11日のイングランド対ロシアの試合前にマルセイユの街中で、ナイフを持ったロシアのフーリガンがイングランドサポーターを襲撃し、1人の男性が意識不明の重傷となるなど、ピッチ外での問題行動が頻発している。事態を重く見たフランス政府はEUROのファンゾーン近くでアルコール類の販売を禁止することが明らかになった。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。
開幕前は昨年11月に起きたパリ同時多発テロ事件を受けて、国内では厳重な警備体制が敷かれていた。しかし、大会ではフーリガンの衝突による流血が国際問題と化している。イングランド人ファンと地元マフィアがマルセイユ市内で衝突。スタジアム内ではロシアフーリガンがイングランド人を襲撃し、重傷者も出ている。1200人以上の機動隊を動員して騒動を鎮圧しなければならなくなるなど、各国ファンの暴走を食い止める対策が最優先される現状となっている。
12日にはドイツとウクライナのフーリガンが抗争するなど、流血は止まらない。
特に今回の暴動のきっかけとなったアルコール類の販売に関して、政府は厳しい対策を講じた。内務大臣を務めるベルナール・カズヌーブ氏は「11日午後にマルセイユのイベントで個着たことはまったく許容できない。社会に受け入れられないし、サッカーを愛する人々のためにも許されるものではない」と断罪し、アルコール禁止令を発表した。
「私は試合当日と前日にファンゾーンが開いているときに、“敏感なエリア”でのアルコール販売、ならびに持ち込みを禁止することを決定した」
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