ユナイテッドOB、クラブのDNAを尊重 スールシャール解任要求の声は「馬鹿げている」
元デンマーク代表GKシュマイケル氏がスールシャール監督を擁護
マンチェスター・ユナイテッドで活躍した元デンマーク代表GKピーター・シュマイケル氏が、古巣を率いるオレ・グンナー・スールシャール監督の解任を求める声に対して、「馬鹿げている」と反論した。
ユナイテッドは2013年のアレックス・ファーガソン元監督の退任以降プレミアリーグのタイトルから遠ざかり、以降はデイビッド・モイーズ(現ウェストハム)、ライアン・ギグス(現ウェールズ代表)、ルイス・ファン・ハール(現オランダ代表)、ジョゼ・モウリーニョ(現ASローマ)と監督交代を重ねてきた。2018年末に就任したスールシャール監督もまだタイトルには手が届いていないが、昨季はプレミアリーグで2位に入るなど、タイトル奪還の期待を感じさせている。
その一方で、サポーターの中には、チームのパフォーマンスに不満を抱き、スールシャール監督の解任を求める者も少なからずいるようだ。2日に行われたプレミアリーグ第7節エバートン戦(1-1)ではポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドをベンチスタートとする采配が物議を醸した。
しかし、現役時代にユナイテッドでスールシャール監督とチームメートだったシュマイケル氏は、そうした解任を求める声を「馬鹿げている」と一蹴。英テレビ局「ITV」で次のように語った。
「(解任要求は)馬鹿げている。本当に馬鹿げているよ。彼らはもう1人の(ルイス・)ファン・ハールや(ジョゼ・)モウリーニョがやってくるのを望んでいるのか? 彼らが何を求めているのか分からない。いわゆる大物監督を連れてきてみたところで、彼らはオレ(スールシャール監督)のようにユースや育成、クラブのDNAのことまで気を配ることはしなかった。彼がやってくる前は多くの選手がやってきて、多くのコーチがチームを去っていった。すべてを再構築する必要があったんだ。それには時間が掛かることをみんなにも理解してほしい」
シュマイケル氏はスールシャール監督が前任者以上にクラブのDNAを尊重したチーム作りをしていることを強調し、人員の入れ替わりの激しかったチームの再建にトライしている同監督を高く評価した。そして、昨季はプレミアリーグで2位に入ったことを指摘したうえで、「もしよりよい結果を保証する監督を思いつくのであれば、喜んで議論するが、今のところそんな監督は見当たらない」と語った。
(FOOTBALL ZONE編集部)