アルジェリア代表にベンゼマとナスリが選ばれていたら… 元監督が語る“舞台裏”

フランス代表を選択したMFサミル・ナスリとFWカリム・ベンゼマ【写真:Getty Images】
フランス代表を選択したMFサミル・ナスリとFWカリム・ベンゼマ【写真:Getty Images】

カヴァリ監督は10代の頃に話し合い「クラブはフランス代表を選ばせたがった」

 最新のFIFAランクにおいて、アルジェリア代表は30位となっている。ワールドカップ(W杯)には過去4回出場しており、2014年のブラジル大会ではFWリヤド・マフレズ(マンチェスター・シティ)らを擁してベスト16進出も果たした。だが、2000年代に2人の世界的スターがもしアルジェリア代表を選んでいたら、その歴史は大きく変わっていたかもしれない。レアル・マドリード専門サイト「Defensa Central」は、かつてアルジェリア代表を指揮したジャン=ミシェル・カヴァリ監督の言葉を伝えている。

 現在、アフリカのニジェール代表監督を務めているカヴァリ氏は、2006年から07年にかけて、アルジェリア代表の指揮を執った。この頃、アルジェリアとフランスの二重国籍だったレアルのフランス代表FWカリム・ベンゼマと、元フランス代表MFサミル・ナスリ氏には、アルジェリア代表を選択する可能性もあったという。

「二重国籍でも、アルジェリア代表でのプレーを望まない選手はたくさんいた。ベンゼマもその1人だ。私はリヨンにいる彼に会いに行き、彼と彼の家族とも話をしたよ。当時、彼は18歳だった。ナスリも同様だったね。彼の両親とも話をしたが、リヨンとマルセイユでプレーしている彼らをアルジェリア代表入りさせることは難しかった。クラブは、フランス代表を選択させたがっていたからね」

 カヴァリ監督は、自身が率いていた当時のアルジェリアについて「まだまだ弱いチームで、知られている選手は数えるほどだった。それでも18カ月、一緒に仕事ができていたから、私が何を求めているかは理解していた。当時のチームにベンゼマとナスリがいれば、W杯予選を勝ち抜けていただろう」と回想。そして、「今では、アルジェリアの国籍を持つ選手の多くは、アルジェリア代表を選ぶようになった。でも、15年前は、まだランキングも120位という状況だったんだ」と、現在では状況が大きく変わったと語っている。

 2019年には、アフリカネーションズカップで2度目の優勝を果たしたアルジェリアだが、ベンゼマはナスリがアルジェリア代表を選択していれば、この数字はもう少し増えていたのかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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