「エッという笛が多い」 闘莉王が警鐘を鳴らす中東の“アウェー感”「何回やっても…」
ベテラン選手が「どこでスイッチを入れるか」「どこで落ち着かせるか」
そして、闘莉王氏は「こんな場所でどういうこと?」という中東での“トンデモ体験”を明かした。
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それが、2008年の南アフリカW杯アジア最終予選の敵地バーレーン戦(3-2)。2点リードして前半を終えてロッカールームに帰ってくると――。
「あの試合は夜10時キックオフでも、とてつもない暑さだった。2点をリードした前半は、スムーズに試合を運べていた。それでも、ユニフォームは汗でビショビショ。ハーフタイムに入って、涼しいロッカールームで少しは休めるなと思ったら、いきなりエアコンの電源がつかないトラブルが起きた。蒸し風呂状態のなかで、汗がさらに流れてきた。そんな予想外のことが起きるのが中東。終了間際に2点取られて、最後は追いつかれそうになってしまった。楽な展開のはずが、そうしたハプニングで一転して勝ち点2を失いそうになってしまった」
後半40分にリードを広げたが、直後の同42分、44分と立て続けに失点。闘莉王氏もオウンゴールに絡むなど、この辛勝劇は苦い記憶として今も頭の片隅に残っているようだ。そこで、闘将はW杯アジア最終予選を何度も経験したDF吉田麻也(サンプドリア)、DF長友佑都(FC東京)らの名前を挙げ、期待を込めてこうエールを送った。
「今、若い選手が下から押し上げてきている。その人たちの勢いは大事だが、どこでその勢いを使うのかをコントロールするのがベテランの役割だと思う。経験のある選手が、どこでそのスイッチを入れるのか、逆にどこでみんなを落ち着かせるのか。そのために彼らがいると言っても過言ではないと思う」
たたでさえ、決して一筋縄ではいかないアウェー戦。中東の雄であるサウジアラビアとの敵地戦は、闘莉王氏も出場した2006年9月3日のアジアカップ予選、2017年9月5日のロシアW杯予選と、いずれも0-1と2連敗中。待ち受ける“アウェーの洗礼”をはねのけ、森保ジャパンは7大会連続のW杯出場への道を切り開かなければいけない。
(馬場康平 / Kohei Baba)