トッテナムOB、開幕3連勝から失速の古巣が抱える問題点指摘 「リーダーが欠けている」
レドナップ氏は「誰が指揮を執っていても、どうにもできない時がある」と擁護
トッテナムは今シーズン、開幕3連勝で一時首位にも立ったが、その後に3連敗を喫して第6節終了時点で11位まで順位を下げた。3日の第7節アストン・ビラ戦で2-1と勝利こそしたが、ヌーノ・エスピリト・サント監督の解任も噂され始めたなか、かつてトッテナムで指揮を執ったハリー・レドナップ氏は、監督だけの責任とすることに否定的な姿勢を示した。英紙「ザ・サン」が報じている。
開幕3連勝を飾ったトッテナムだったが、その後は第4節クリスタル・パレス戦(0-3)、第5節チェルシー戦(0-3)と連敗。そして、宿敵アーセナルとの“ノースロンドン・ダービー”も1-3で落とし、第6節終了時点で3節終了時には最下位だったアーセナルと入れ替わる形で11位となった。
選手たちから監督の戦術に対する不満の声も漏れる状況にあるが、レドナップ氏は「スパーズは、はるかに良くあるべきだが、ヌーノ監督を指差して、その責任すべてを押し付けることは不公平だし、簡単すぎる。さらに、人々がどれだけマウリシオ・ポチェッティーノ監督の元で、(今もほとんど残留している)選手たちが生き生きしていたかという話を始められると笑ってしまうよ。選手たちがそれほど彼のことを好きだったのであれば、もっと努力をして、そもそも彼が解任されないようにするべきだった」と批判。ジョゼ・モウリーニョ監督(現ASローマ監督)も失敗したことについて触れ、問題が監督だけではないことを強調した。
「クラブには、誰が指揮を執っていても、どうにもできない時がある。今のトッテナムは、まさにその状態だ。戦術の話をしてもいいが、このような状況の時に求められるのは、リーダーであり、立ち上がって成功をもたらす選手だ。それが著しく欠けている。ポチェッティーノ監督も最後は、修正できなかったし、ジョゼ(・モウリーニョ)もダメだった。そしてヌーノも同じ状況だ。その3人、全員が良くないからだと思うか? もちろん、そうではない」
そして、さらに監督のできることには限界があるとして、ノリッジ・シティを昇格に導きながらも、1年で降格すると解任されたダニエル・ファルケ監督とマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督を引き合いに出した。
「もし、ペップ・グアルディオラ監督がノリッジで指揮を執っても、8位以内に入るのは難しいだろう。逆にファルケ氏がマンCの監督を務めても、彼らは4位以内から落ちないかもしれない。スパーズの問題は、監督だけの問題ではない。何よりも最初に選手たちが私たちが思っているほど、良くないのかもしれない。ヌーノがやるべきことは、切り刻みながら、毎週変化を加えることだ。彼らをプレーさせたいシステムを見つけ、それを貫く必要がある」
2018-19シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進んでいたトッテナム。ポテンシャルの高いチームは、再び上昇気流に乗ることができるだろうか。