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Jクラブ下部組織と部活サッカーの育成環境 親が抱く「違和感」と「本音」
Jクラブの下部組織と部活動で比較、経済的な負担の違いは?
サッカーへのめり込んだ息子2人には「もっと上手くなりたい」との思いが芽生え、兄は小学校3年の夏、弟は4年生の時に街クラブへ。
兄はトレセンメンバーに選ばれ、小学校6年時には2つのJアカデミーから声がかかるほどに。そのうちの1つのジュニアユースへ入り、中学3年間、本気でサッカーへ打ち込みました。
一方、弟はトレセンのセレクションには通らず、Jクラブのジュニアユース入りも叶わなかったものの、Jクラブ管轄のサッカークラブへ。自宅から約2時間かけて通い、指導者や仲間にも恵まれながら、充実の日々を過ごしたようです。
その後、兄弟ともに高校の強豪サッカー部へ進学し、プロ選手への夢を追いかけて鍛錬を積んでいます。
——お子さんをサッカーへ打ち込ませるうえで、様々な負担がかかってきたかと思います。例えば経済的な部分で言うと、Jクラブの下部組織と部活動ではどのような違いが出てくるのでしょうか?
母:費用面で言うと、Jクラブの下部組織の場合、毎年ユニフォームが支給されて、一回買い揃えればあとはなにも必要ないほど。トップチームで使用されたものも下りてきますしね。それから遠征費にしてもJリーグから補助金が下りてくるので負担は少ないです。
それに比べて部活は何かとかかってきます。部費があって、遠征になると遠征費がかかって、その際に使用するバスの費用も負担しなくてはいけない。それに、栄養補給のためのサプリメントも使用すればそれもかかってきます。
——部活動の経済的な負担は大きいですね。
母:正直に言うと、「そんなに取るの?」と思うところはあります。部費のほかにも諸経費がかかってきますし。私たちは保護者会の委員の方に一任して1年間お預けする立場なので、なんだかんだ文句はなくそのまま通ってますけど。高校の部活動っていうのはある程度お金がかかるのかなと思いますね。
——育成環境を比べてみて、何か気づき、感じたことはありますか?
父:Jクラブの下部組織で教えられる技術、理論は素晴らしいです。何を目指しているのか、要するに、ジュニアユースであれば、ユースへ昇格することであったり、ジュニアユースのうちに身に着けておきたい指針もしっかり提示されていたり、「プロになるにはこういう要素が必要だよ」というのも教えてくれる。コーチも元プロの方がやっているので、その中に身を置いて切磋琢磨できるっていうのは、貴重な場だと思います。
反対にデメリットを挙げるならば、ジュニアユースからユースに上がる際に、子供たちに挫折感を味合わさせてしまうこと。高校に上がった時に、そこから這い上がれる子とそうでない子は両極端です。要は“切り捨て”に近い状況なので、そのあたりを考慮しないといけない。親も子も、そのことを理解しておかないと、高校に上がった際に大変な思いを抱くことになります。