故障者続出の手倉森Jに朗報! 長友二世と背番号10がリオ五輪へ完全復活 「怖さは全然ない」
「手倉森監督と一緒に戦いたい」
明治大在学中にFC東京入団という経歴、そしてサイドバックということでインテルの日本代表DF長友佑都“二世”の評判も立つ22歳は、負傷期間中に肉体強化に着手した。
「プロに比べると弱さがあった」と振り返る男は、この日の復帰戦でリオ五輪最終予選で見せた積極的な攻撃参加こそ数えるほどだったものの、たくましさを増したフィジカルで相手サイドアタッカーとの1対1を抑える場面が見られた。そして中島と同じく室屋も、「怖さは全然なかったです」と負傷の影響がないことを強調した。
U-23日本代表について問われると、室屋は「最後は監督が決めることなので、僕は何も言うことはできないですが……」と前置きしつつ、「手倉森監督と一緒に戦いたいという気持ちは本当に強くなっている」と本番に向けて強い意欲を示した。手倉森Jの最終ラインには奈良竜樹(川崎)、岩波拓也(神戸)、松原健(新潟)と負傷者が続出している。室屋の復帰は日本にとって大きな朗報となる。
「自分もオリンピックに出たいという気持ちは強くあります。もちろん、そこは(同ポジションの)松原選手も同じだと思います。そのなかでできる限り、コンディションをどれだけ持っていけるか。そして代表に行ってアピールできるかが五輪に行けるかどうかにかかってくると思うので、残り短い時間ですけど、頑張っていきたいと思います」
試合は1-1のドローに終わったものの、室屋はポジティブな表情で話した。手倉森ジャパンは29日に南アフリカとのテストマッチに臨む。大事な一戦、そして五輪本番に向けて室屋と中島が大きな一歩を踏んだことは間違いない。それは手倉森監督にも朗報となりそうだ。
【了】
茂野聡士●文・写真 text & photo by Satoshi Shigeno
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