“伏兵キッカー”がイングランド代表史上EUROで初のFK弾 殊勲の一撃も痛恨ドローに落胆

「自分が得点して引き分けるなら…」

 米データ会社「オプタ」によれば、ダイアーはEUROで直接FKを決めた最初のイングランド人選手となった。また英国営放送「BBC」ではワールドカップ(W杯)も含めたメジャートーナメントで見ても、06年ドイツW杯のエクアドル戦でデイビッド・ベッカムが決めて以来の直接FK弾となった。過去プレミアリーグで65試合に出場しながら、一度も直接FKによるシュートを記録していなかったが、この大舞台で初めて成功させた。

 ダイアーも「チャンスがもらえたのはラッキーだった」と振り返っている。しかし、あくまで得点はオマケとしてしか考えていないようだ。「自分が得点して引き分けならば、誰かが得点して勝ったほうがいい」とチームの勝利の方がより重要だと語っている。UEFA公式によるマン・オブ・ザ・マッチも慰め程度の勲章となったようだ。

 今季トットナムでセンターバックから中盤にコンバートされて一躍ブレークを遂げたダイアーの台頭はイングランドにとって朗報だ。しかし、出場9大会連続で開幕戦勝利を逃すなど、これでEURO初戦の成績は通算5分4敗といまだ未勝利。初制覇に向けてはやはり険しい道のりが待っているようだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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