ロシア閣僚がEUROで暴動の自国フーリガンを擁護 試合後にイングランド側へ襲撃も「問題なし」
ナショナリズムを煽るロシア通信社
「試合が終わった後、両国ファンの間に障壁がなかった。イングランド人は慌てていたが、すぐに全ては治まった。このような試合は正しく運営されなければならない。ファンを分ける必要がある」
ムトコ氏はロシア側の非よりもむしろ、運営側のセキュリティの脆弱性をひたすら攻撃。ロシアサポーターは発煙筒や“紙爆弾”と呼ばれる巨大な爆竹をスタジアムに持ち込んでおり、この点についても「問題は爆竹と発煙筒だ。ネットもなかった。ここが問題だ」と運営サイドに非があると力説していた。
英高級紙「ガーディアン」は、ロシア通信社「ヴィスティ」がスタジアムでの暴動を全てイングランドの責任とし、イングランドサポーターの座席まで侵攻し、暴行を繰り広げたロシア人の蛮行を「英雄的」と報じていることを強く批判している。通信社ではロシアのフーリガンが国旗を掲げ、ウラジミール・プーチン大統領のTシャツ姿でイングランド人と戦う写真を配信するなど、ナショナリズムを煽っているという。
イングランドのフーリガンも社会問題化しているが、ウクライナなど周辺諸国との紛争を続けるロシア側の深い病巣も、今回のEUROで顕在化している。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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