被ドリブル数ゼロのアーセナル冨安健洋、元日本代表DFが語る“抜かれない理由”
元日本代表DF栗原勇蔵氏、冨安の“攻める守備”を可能にするポジショニングを評価
イングランド1部アーセナルの日本代表DF冨安健洋はプレミアリーグデビューから3試合連続でスタメン出場を飾り、現地時間26日の第6節トッテナム戦(3-1)ではイングランド代表FWハリー・ケインや韓国代表FWソン・フンミンと渡り合った。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、サイドバックとしてドリブル突破を許していないなど、冨安のポジショニングを高く評価している。
ミケル・アルテタ監督は、新加入の冨安を3試合連続で右サイドバックとして先発起用。最終ラインにはイングランド代表DFベン・ホワイト、ブラジル人DFガブリエウ、スコットランド代表DFキーラン・ティアニー、冨安と同じ顔触れを並べた。ノリッジ戦(1-0)、バーンリー戦(1-0)、トッテナム戦と3試合をプレーした冨安について、栗原氏は「改めて彼のディフェンス能力は高い」と語る。
「今のサッカーでは、ディフェンダーにはスピードがマストの要素。スピードに自信がある冨安は、ソン・フンミン相手でも攻める守備ができるポジションにいたので、攻撃の芽を摘みやすかった。CBの気持ちも分かっていて、ヘディングも勝てる自信があるから、マークもぴったりつくのではなくて、どちらにも行けるようなポジションを取る。そういう選手が近くにいると本当に助かるんですよ。アップダウンの回数は本来センターバックの選手とは思えないし、オーバーラップも、インナーラップもする。右サイドバックとしてのボールの持ち方、運び方は改善の余地があるかもしれないですけど、スピードと高さを備えていて、非常に利いていると思います」
英サッカー情報サイト「Squawka」によれば、冨安はトッテナム戦でチーム最多のボールタッチ67回、ボールリカバリー8回を記録したとともに、プレミアリーグでの3試合でいまだ相手にドリブル突破を許していないという。現役時代にセンターバックとして活躍した栗原氏は、サイドバックとして被ドリブル突破ゼロという数字がいかに難しいかをこのように説明する。
「サイドバックはスペースが広大な状態からの1対1が多いので、抜かれないというのはセンターバックよりも難しいです。まずはポジショニングがいい。あとは寄せる間合いで、自分のスピードと相手のスピードのバランスが取れているから抜かれない。最後までついて行って、体を合せたり、足を出せるし、ボールを奪い取るにしても余裕がある。サイドバックであのレベルの守備をされたら相手としては厄介ですね」