開幕戦の呪いは生きていた… 英代表主将ルーニーがEUROロシア戦の土壇場ドローに「失望している」と苦悩

チャンスメークで奮闘の大黒柱交代後、ATに同点弾許す

 ロシアの高さに屈し、勝利を逃したイングランド代表主将のFWウェイン・ルーニーが悔しさを露わにした。欧州選手権(EURO)初戦のロシア戦で終了間際の後半47分に同点に追いつかれ、ドロー発進となった。試合後、チームの大黒柱であるルーニーは「失望している」と嘆いた。

 イングランドは前半からサイド攻撃を中心にロシアを攻め立てた。4-3-3の左インサイドハーフで先発したルーニーは正確なサイドチェンジを連発するなど、チャンスメークに徹した。そのプレーぶりから英衛星放送「スカイ・スポーツ」はマン・オブ・ザ・マッチに選出した。計16本のシュートを放ったイングランドだが、得点は後半28分にMFエリック・ダイアーの決めた直接FK1点のみ。後半47分に同点ゴールを許して白星を逃すなど、決定力を欠いた代償は大きかった。

 後半33分、ベンチに下がったルーニーは「ポジティブに受け取れる部分もたくさんあった。90分間を通じて僕らは堅実なプレーができた。パフォーマンスは勝利に値するものだった。僕らはとても良いプレーをしてたが、チャンスをものに出来なかった。みんな、勝利を逃して失望している」とやはり土壇場で勝利を逃したことに悔しさをにじませている。

 ロシアは身長196センチのFWアルテム・ジューバにボールを集めるなど高さを生かした攻撃を仕掛けた。ロシアのロングボールの精度は決して高くなく、特に前半はほとんどチャンスをつくらせなかったイングランドだったが、終了間際に一瞬の隙を与えた。左からのクロスを主将DFヴァシリ・ベレズツキーがDFダニー・ローズにヘディングで競り勝ち、ふわりと浮いたシュートがGKジョー・ハートの頭上を超えた。ゴールライン上でFWデニス・グルシャコフがゴールへ押しこんだが、すでにゴールラインを割っていたようで、公式記録ではベルズツキーの得点となった。

 警戒していたはずのロシアのストロングポイントを抑えきれなかった点をルーニーは「ロシアには前線に背が高い危険な選手(ジューバ)がいることは分かっていた。彼は何度もヘディングで競り勝っていた。不幸にも、彼らのゴールはヘディングから生まれたね」と語っている。

 

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