EUROでイングランドとロシアのフーリガンが衝突 意識不明の重傷者が出る事態に…

テロ厳戒態勢のフランスに影を落とすフーリガンの暴動

 4年に一度の欧州の祭典が台無しになるような事件が相次いでいる。現地時間10日に開幕した欧州選手権(EURO)の開催国フランスでは、マルセイユでフーリガンによる暴動が発生。11日(日本時間12日)のイングランド対ロシア戦前には両チームのフーリガンが衝突。イングランド人サポーターの中には、意識不明の重傷者が出るなどの事態となっている。

 昨年11月にフランスの首都パリで発生した爆破テロの影響を受け、厳戒態勢の下で行われている今回のEUROだが、問題は多発している。マルセイユのヴェロドローム・スタジアムで行われたイングランド対ロシア戦の前に、両チームのサポーターが衝突。英紙「デイリー・メール」よれば、中年のイングランド人サポーターの一人が、ナイフを持ったロシアのフーリガンから襲撃を受けて意識不明の重体になっているという。

 その他にも服を脱がされた負傷したサポーターを担ぐ人々や、救急隊が負傷者に酸素マスクを施して治療する姿、流血して洋服を真っ赤に染めるファンの様子など、惨憺たる現地の様子がレポートされている。機動隊が出動し、催涙ガスや高圧の放水銃によって暴動鎮圧に動いている。

 英国営放送「BBC」によれば、この暴動ですでに6人の逮捕者と少なくとも5人の負傷者が出ている。テロの脅威と戦いながらの開催となった今回のEUROだが、サッカー界に根深く残るフーリガン問題がクローズアップされてしまっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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