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香川真司の起用法に「涙が出てきた」 ”恩師“クロップの言葉を英回想「心が折れそう」
ユナイテッド1年目の香川に向けられたクロップ監督の見解に英メディア再脚光
元日本代表MF香川真司は今年1月末、ギリシャ1部PAOKへ加入し、同国で2年目のシーズンを迎えている。ドルトムント時代には、現在リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督と共闘し、数々のタイトルを獲得。揺るぎない信頼関係を築いたなかで、英紙はマンチェスター・ユナイテッド移籍1年目の香川に対する”クロップの言葉”に再脚光を当て、「香川を見ていた人にとっては、厳しい言葉は出てこない」と見解を綴っている。
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香川は2010年、セレッソ大阪からドルトムントへ初の海外移籍を果たすと、クロップ体制下のチームでワールドクラスの選手へと飛躍。加入1年目から不動のトップ下に定着し、ブンデスリーガ制覇に貢献。翌シーズンもリーグとDFBポカールで優勝し、クラブ史上初となる国内2冠の立役者となった。
ドルトムントで成功を勝ち取った後、香川は2012年に名将アレックス・ファーガソン監督率いるユナイテッドへ移籍。翌年3月のノリッジ戦ではプレミアリーグにおけるアジア人初のハットトリックを達成するなど、まずまずのシーズン1年目を送った一方、翌シーズンにファーガソン監督が退任し、デイビット・モイーズ監督(現ウェストハム)が就任すると状況が一変し、出場機会が激減。次のルイス・ファン・ハール政権でも立場が変わらなかったため、ドルトムントの出戻りを決断した。
そんなユナイテッド時代の香川に対するクロップの言葉に、英紙「マンチェスター・イブニング・ニュース」が再脚光を当てている。2013年当時、ドルトムントを率いていたクロップは、ロンドンのウェンブリースタジアムで行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝へ進出。その際、ユナイテッドで1シーズン目を戦い終えた香川の起用法に対する見解を、英メディアに対し心隠さずに語った。
「シンジ・カガワは世界最高の選手の一人だが、マンチェスター・ユナイテッドでは左ウイングで20分しかプレーしていない。心が折れそうだ。本当に、涙が出てきた。セントラルミッドフィールドはシンジの最高の役割だ。彼は攻撃的なMFで、私がこれまでに見た中で最高のゴールセンスを持っている。しかし、ほとんどの日本人にとって、ドルトムントよりもマンチェスター・ユナイテッドでプレーすることのほうが意味がある」
香川の特性を見抜き、飛躍へと導いた恩師ならではの言葉を改めて紹介した「マンチェスター・イブニング・ニュース」紙は「クロップが香川のオールド・トラフォードでの最初のシーズンに涙していたとしたら、ファーガソンがモイーズに交代したときにはすぐに泣き出していただろう」と指摘。さらに「マンチェスターでのわずか2年間で、移籍を”失敗”と断じるのは簡単だが、香川を見ていた人にとっては、そんな厳しい言葉は出てこないだろう」と、当時の香川が秘めていたポテンシャルの高さにも触れている。
現在、ギリシャで全盛期ほどの輝きを放てずにいる香川には、新天地への移籍も囁かれている。かつて日本代表の10番を背負い、世界を魅了したアタッカーは果たして、復活を遂げられるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)