いぶし銀たちのEURO 経験を武器に集大成に臨むベテラン選手たち
守護神としてEUROに臨むブッフォン
上記の4人は精神的支柱としての役割を求められるが、純然たる正守護神として臨むことになりそうなのはイタリアのGKジャンルイジ・ブッフォン(78年1月28日生まれ、38歳)だ。97年に19歳でデビューして以来、約20年間にわたりアズーリで出場し、06年ドイツW杯の中心メンバーだったブッフォンは、4年前のEURO決勝ではスペインに0-4の大敗を喫する屈辱を味わった。チームの前評判こそ低いが、借りを返せるだろうか。
上位5人はすべてGKだったが、フィールドプレーヤー最高齢はポルトガル代表DFリカルド・カルバーリョ(78年5月18日生まれ、38歳)。チェルシーやレアル・マドリードでジョゼ・モウリーニョ氏に寵愛されたDFリーダーは、8日のエストニア戦にも途中出場するなど、今も戦力として欠かせない。
アイスランドの象徴的存在エイドゥル・グジョンセン(78年9月15日生まれ、37歳)も待望のEUROデビューを飾る。かつてチェルシー、バルセロナ、モナコなどに名門クラブに所属したアタッカーは、96年にデビューした代表戦で弱小国の悲哀を味わい続けてきただけに、ピッチに立つときが来ればその経験値を余すことなく発揮するだろう。
最高齢のキラーイに続き、ハンガリーからはMFゾルタン・ゲラ(79年4月22日生まれ、37歳)もメンバー入りしている。フルハムなどプレミアリーグで長年プレーした男の技術が必要となる時は必ず来るはずだ。
前回EUROの開催国ウクライナからはMFアナトリー・ティモシュチュク(79年4月30日生まれ、37歳)とDFビアチェスラフ・シェフチュク(79年5月13日生まれ、37歳)のふたりが入った。ともにACミランなどでプレーしたFWアンドリー・シェフチェンコが主役だった時代からの名脇役としてウクライナ代表を支え続けた。バイエルン・ミュンヘンでのプレー経験を持つティモシュチュク、現在もシャフタール・ドネツクに所属するシェフチュクの存在はチームにとって大きな意味を持つ。
今を時めくトップスターはもちろん、彼らのような“いぶし銀”が見せる集大成の輝きも欧州サッカーの祭典EUROでは見逃せないところだ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images
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