いぶし銀たちのEURO 経験を武器に集大成に臨むベテラン選手たち

全選手中21人が35歳以上の大ベテラン

 ヨーロッパナンバーワンの最強国を決める戦い、欧州選手権(EURO)が現地時間10日にいよいよ開幕する。スペインによる前人未到の3連覇の行方や2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)王者のドイツ、そしてポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドらといったビッグネームに注目が集まるが、大ベテランの存在も見逃せない。スペイン紙「マルカ」は長年プロのキャリアを刻み続け、この大舞台に臨む大ベテラン選手10人を紹介している。

 サッカー選手のキャリアのピークは20代と言われる中で、今大会に参加する24チーム合計552選手のうち21人は35歳以上と酸いも甘いも知り尽くした男たちが名を連ねる。またアイルランドの全選手平均年齢は29.39歳、30歳以上が11人を占める老練な集団となっている。

 そんなベテラン勢の中で一番の高齢はハンガリーのGKガーボル・キラーイ(1976年4月1日生まれ、40歳)だ。代表デビューを果たした98年から現在までハンガリーを象徴する守護神で、母国ではレジェンドとして崇拝される。100試合を超える国際Aマッチに出場したキラーイにとって今回のEUROは主要国際大会での“デビュー戦”でもある。もし出場を果たせば、史上最高齢でのEURO初出場となるという。

 2位はアイルランドのGKシェイ・ギブン(76年4月20日生まれ、40歳)だ。誕生日はキラーイよりわずかに遅いが、代表デビューは96年と足掛け20年にわたって代表選手として戦ってきた。02年の日韓W杯に出場したギブンは12年に一度は代表引退したものの2年後に復帰。不惑でのEURO挑戦となる。

 ギブンに続くのはアルバニアのGKオルゲス・シェヒ(77年9月25日生まれ、38歳)。アルバニアのKFスカンデルベウ・コルチャに所属するシェヒはUEFAヨーロッパリーグにも出場し、正GKを務めた。アルバニア代表にも約10年間にわたり招集されており、バックアップメンバーとして経験と知識を注入する。

 アルバニアと同じく念願のEURO本戦出場を果たした北アイルランドにもGKロイ・キャロル(77年9月30日生まれ、38歳)がいる。01年にはプレミアの強豪マンチェスター・ユナイテッドに加入。04-05シーズンには正守護神の座を手にした時期もあったが、赤い悪魔の重圧からかミスを連発し、05年夏にチームを去った。苦い思いを抱えながらも現役生活を続けてきた結果の大舞台には感慨深いものがあるはずだ。

 

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