群馬新人GKが熱いワケ 観る者の心を打つ“魂の鼓舞”の原点、その先に見据える恩返し
“Jリーガー・山田晃士”を世間に知らしめた「魂の鼓舞」動画
大声を張り上げ、仲間を鼓舞する――。スポーツの世界では、見慣れた光景かもしれない。そのなかで、ピッチに向かう選手たちを奮い立たせるように、自分の中からこみ上げてくる熱い言葉をぶつけているJリーガーがいる。ザスパクサツ群馬所属、GK山田晃士。今年プロの世界に足を踏み入れた、若き“熱血漢”のルーツに迫った。
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“Jリーガー・山田晃士”にスポットライトが当たったきっかけは、群馬公式YouTubeチャンネルにアップされた一本の動画だった。「【情熱】魂の鼓舞」と題された映像では、大卒ルーキーが試合前、チームメートに熱のこもった“ゲキ”を飛ばしている。
「大武峻ここにあり、示しましょうよ!」
「祐三、ハードワーク、いつも通り。プレスバック、スライド、球際!」
「縦横無尽だよ、こじ! 走れるぞ、今日も!」
「昇偉! お前の攻撃センス見せてやれよ!」
「行こう、ミスターマイペース、行こう」
この動画を告知した群馬のツイートに、Jリーグきっての“SNSマスター”である浦和レッズの元日本代表DF槙野智章が、「こういう選手がチームに居る事は本当に心強いし、頼もしい! 何よりも言葉のセンスがある! 1人1人のキャラクターに応じたセンテンスでモチベーションを上げる手法! 是非、俺にも声をかけてくれ」と反応したことで、瞬く間にその存在が知れ渡った。山田本人も反響の大きさに驚きを隠せなかったという。
「正直、こんなに反響があるとは思っていませんでした(笑)。槙野選手の影響も間違いなく大きかったと思います。クラブのツイートに反応してくれた形だったので、自分が知ったのは少し時間が経ってからでしたが、知人・友人、サポーターの方以外にも届いているんだなというのは驚きました」
山田がサッカーを始めたのは小学1年生の時。両親の勧めで「健康のため」に、神奈川県の少年団・東台FCに加入。当初は同級生が3人ほどしかいなかったが、高学年になって同級生も増え、「結果も少しずつ出るようになって、サッカーの沼にハマった(笑)」という。