「フィジカルだけじゃ厳しい」ボスニアの巨漢FWに競り負けた吉田が失点回避の鍵に挙げたのはまさかの“他力本願プラン”
前線と中盤に要求「ボールを出させないことも技術」
日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)が7日のキリンカップ決勝ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で相手の巨漢FWミラン・ジュリッチにことごとく競り負けた。2−1負けの大きな要因となったが、失点のリスク回避に「他力本願」を打ち出している。
ハリルジャパンはキリンカップ決勝でMF清武弘嗣(ハノーバー)のゴールで先制したものの、ジュリッチに2ゴールを奪われて1-2の逆転負けを喫した。
「無駄なファウルを与えず、なるべくCKを少なくして、ロングボールを蹴らせないとか、今日立ち上がりからファウルも多かったし、ここからすごく学ばなきゃいけないことがすごく沢山あると思います。最終予選も始まりますし、これを教訓にしていかないといけない」
森重真人(FC東京)とセンターバックコンビを組んだが、前半から最終ラインは不安定だった。前半開始からわずか2分で、敵陣からの長いフリーキックに対し、身長198センチの巨漢FWジュリッチにハッキリと競り負けて決定的なピンチを迎えた。これはGK西川周作(浦和)のファインセーブで事なきを得たが、ボスニアにとっては試合開始直後に日本攻略の糸口を見つけるプレーになった。日本のプレスに対して、シンプルに前線にロングボールを入れてきたが、ジュリッチらボスニア攻撃陣はことごとくキープ。ロングボールで日本を攻め立てた。
サウサンプトンでプレミアの猛者と対峙している吉田だが、失点に直結する決定的なミスを繰り返し、ロナルド・クーマン監督の信頼を失い、今季出場機会を失った。吉田は相手エースとの競り合いそのもののではなく、その回数を減少されることを要求している。
「もちろん最後のところではそれで競り勝たなきゃいけないんだけど、その回数を10回から8回、7回に減らすことによって確率も下がってくる。そのボールを出させないっていうのも技術の1つ。目に見えない技術の1つなんで、そういうところをやってかないとフィジカル的だけじゃ僕らは難しいのかなと思います」