フランクフルト長谷部、スタメン奪回に意欲 「フットボールの世界で諦めは許されない」
開幕戦はスタメンも、その後3試合でプレー時間はわずか10分
ドイツ1部フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠は、ドルトムントとのリーグ開幕戦(2-5)に先発するも、その後の3試合ではプレー時間はわずか10分と出場機会に恵まれていない。自身の現状について、ドイツ紙「Frankfurter Allgemeine」で語っている。
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昨季はリーグ戦全34試合中29試合に出場し、シーズン後半からはゲームキャプテンも任されていた長谷部だが、オリバー・グラスナー新監督を迎えた今季は我慢のスタートとなっている。しかし、長谷部は自身の状況を冷静に捉えているようだ。
「ここ最近のあなたは交代要員になっていて、それゆえメディアからは『敗者』と呼ばれています。このことをあなたは敬意に欠けると感じますか?」という厳しい質問に対しては、「いいえ、僕が交代要員になっていることは事実です。でも、僕は自分のことをむしろ『勝者』だと感じています。僕の年齢(37歳)でブンデスリーガのこのレベルでプレーするというのは当たり前のことではありません。とても名誉なことです。直近2試合で僕はスタートからはプレーしませんでしたが、フットボールの世界ではすべてがとても早く過ぎていって状況は再び変わるものです」と答え、さらに言葉を続けた。
「プレーしなくても、僕は決して神経質にはなりません。不機嫌にもなりません。フットボールの世界で諦めは許されません。それは間違った道です。その代わりとして、問題へのプロフェッショナルな向き合い方が必要です。たとえ自分が100%共感することができないものであっても、僕はいつも監督の判断を受け入れています」
また、今後レギュラーポジションを奪い返すために何が必要なのかという問いにも、豊富な経験に基づくクレバーなプレーが自身の持ち味であり、それこそが浮上のきっかけになるとの考えを明かしている。
「シンプルに自分の強みをピッチ上で発揮しなくてはいけません。僕は、(スイス代表MF)ジブリル・ソウや(オーストラリア代表MF)アイディン・フルスティッチ、もしくは(クロアチア人MF)クリスティアン・ヤキッチのように90分間で多くの距離を走ることはおそらくもうできないと思います。でも、僕には試合の流れを上手く読んで物事を予測することができます。僕の目はたくさんのものを見ることができます」
今月からUEFAヨーロッパリーグ(EL)のグループステージが始まり、フランクフルトは現地時間16日(現地時間)にフェネルバフチェ(トルコ)戦を控えている。年末までリーグ戦、国内カップ戦、そしてELと過密日程が続くが、長谷部にとっては出場機会を得るチャンスでもある。巻き返しを狙う37歳にとって、ここからの数カ月間が勝負どころになりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)