「パスの選択はなかった」 浦和MF塩越、開幕戦の決勝弾に笑顔「良いゲームができた」
WEリーグ開幕戦でベレーザに2-1と逆転勝利、塩越が後半43分に決勝ゴール
日本女子サッカー初のプロサッカーリーグ、WEリーグが12日に開幕し、三菱重工浦和レッズレディースは日テレ・東京ヴェルディベレーザに2-1で勝利。決勝ゴールを決めたMF塩越柚歩は「開幕戦でゴールを取ってチームを勝たせられたので嬉しい」と喜びを語った。
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昨季のアマチュア最高峰だったなでしこリーグを制した浦和と、日本女子サッカーの歴史を作ってきた強豪ベレーザの、初代女王候補の呼び声も高い両者が激突する注目カードになった。そのなかで浦和は前半の立ち上がりから攻撃的な姿勢とハイプレスを展開し、ゴールに迫る形を作った。しかし、前半34分に先制点を奪われてしまう。
それでも後半4分に追いつくと、両チームが決勝ゴールを狙った同43分、ゴール前でのこぼれ球を拾った塩越は鮮やかにターンすると、ゴール右上にコントロールショットを決めて、記念すべき一戦の勝利を導いた。試合後、塩越は鮮明にこのゴールを振り返っている。
「(菅澤)優衣香さんも呼んでくれていて、少し右の後ろで長嶋選手も呼んでいたけど、自分ならターンできる感覚があった。声は聞こえていたけどパスの選択はなく、右足インサイドの得意なターンで前を向いたらコースが空いていたので、そこに蹴るだけでした」
塩越は6月の国際親善試合ウクライナ戦で、なでしこジャパン(日本女子代表)のデビューを飾るといきなりゴール。今夏の東京五輪メンバー入りも果たした。そこからプロサッカー選手として迎える一戦に向け、「いろいろな方からいろいろな声をもらって、自分としてはプロサッカー選手としてではあるけど、そこまで気負いながら試合を迎えたつもりはなかった」のだと話す。
一方で、10時キックオフでINAC神戸レオネッサと大宮アルディージャVENTUSの試合があり、「SNSでも盛り上がっているのを見て、いよいよ始まるというのと、プロリーグというのは自分が思っているよりも歴史に残る日になるんだなと。当日になってINACと大宮の試合が盛り上がっているのを見て、特別な日だと実感したら緊張し始めた」とも話し、その記念すべき一戦を意識してのプレーにもなった。
その試合でチームを勝利に導き、「今シーズンは自分自身で点を取りたいという思いがあるなか、開幕戦でゴールを取ってチームを勝たせられたので嬉しい」と笑顔も見せた。一方で、ベレーザとお互いの良さを出し合うような熱戦を繰り広げ、プロリーグとしての成功に貢献するための思いも話している。