「あれだけ悔しそうな拓磨は…」手倉森J主将が消極的横パスで号泣の浅野にかけた言葉とは
遠藤航が「気にするな。落ち込むことはない」と盟友を励ます
A代表のピッチに立ったU-23代表コンビは、悔しさをかみしめつつ成長を誓った。7日のキリンカップ決勝ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で日本代表は1-2と敗れたが、後半からピッチに立った日本代表MF遠藤航(浦和)は、ともにU-23世代から選出され、試合終了間際のチャンスを逃して悔し涙を流したFW浅野拓磨(広島)に「気にするな。いいプレーをしていたし、落ち込むことはない」と声をかけたのだと話した。
1-1でハーフタイムを迎えたゲームで、遠藤は後半からMF柏木陽介(浦和)に代わって投入された。3日のブルガリア戦では15分ほどのプレータイムだったが、この日は45分間を与えられた。遠藤は、「もちろん、結果が出なかったのは残念です」とした上で、その意義を語った。
「個人的には1試合目は少しで、2試合目は半分出させてもらってA代表でプレーできたのはプラスになると思う。チームでセンターバックで、代表ではボランチで見られている。浦和でセンターバックをやっているのは成長につながっている。ただ、運動量や視野の広さは間違いなくボランチの方が求められる」
大島僚太(川崎)らとコンビを組むU-23日本代表では、主に守備的な役割の多いボランチだった。しかし、ボスニア戦で並んだのはMF長谷部誠(フランクフルト)であり、長谷部は柏木を攻撃参加させる役割を主に担っていた。その意味でも、よりビルドアップの局面でボールを動かしていく役割を求められたが、MF清武弘嗣(ハノーバー)が下がって組み立てる場面を多く招いてしまった。その意味でも、視野の広さや展開力に課題を感じている。
一方で、今回の代表招集にあたりU-23世代から大島、浅野と共に選出されたことを喜びの一つとして語っていた。しかし、その浅野は1-2のビハインドで迎えた後半終了間際に、右サイドでMF清武弘嗣(ハノーバー)のフリックからフリーで抜け出して相手GKと1対1の場面を迎えたが、中央に走り込むMF小林祐希(磐田)へパスを出す消極的な選択を行い、クリアされてしまった。浅野は、試合後に何度もタオルで涙をぬぐうほどの悔しさにくれた。