槙野が語る浦和の“大逆転劇”、ルヴァン準々決勝で「久々に生まれた」雰囲気とは?

厳しい状況に追い込まれても何とかするカップ戦の“伝統芸”

 アディショナルタイムに入り、GK鈴木彩艶も攻撃参加させてのコーナーキックで中央に入ったボールを、ファーサイドでDFアレクサンダー・ショルツが折り返すとユンカーがヘディングシュート。GKチョン・ソンリョンが弾いたところに、ゴール前の混戦で槙野の足が伸びた。ボールは川崎のゴールに吸い込まれ、劇的な突破を決める同点ゴールになった。

 浦和は2016年にルヴァン杯を制し、17年にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を優勝。18年には天皇杯を制し、19年にはACLで再び決勝に進んで準優勝になった。この時も、厳しい状況に追い込まれても最後のところで何とかする戦いぶりでカップ戦を勝ち進んだ。当時とメンバーも大きく変わってきたこの2シーズンだが、当時から主力の槙野は「久々に2017年のACLを戦っている時のような雰囲気と言うか、そういうものが生まれた」と話す。

 そして槙野は、こうした伝統芸とも言える勝ち上がりに「メンバーが変わってもそういうものを大切にしていきたい」と話した。ロドリゲス監督が就任して緻密なポジショニングを重視するサッカーを展開している浦和だが、最後はカップ戦での勝負強さを見せつけた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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