ハリルJに欧州勢の洗礼… “格上”ボスニアの2発に沈みキリン杯優勝を逃す

後半は思うようにリズムをつかめず

 そのなかで、先にゴールをこじ開けたのはハリルジャパンだった。同28分、左サイドでボールを持った宇佐美が、フェイントをかけながら相手と駆け引きをして2人のDFの間を割ると、清武にラストパスを通した。清武のシュートはやや当たり損なったが、それも相手GKのタイミングを外し、ボールがゴールに吸い込まれた。

 しかし、直後の同29分、ゴール前に上げられたボールに対して日本の守備陣はマークが混乱。フリーでFWホジッチにヘディングされると、西川が弾いたが、こぼれ球をジュリッチに押し込まれてあっという間に1-1の同点とされてしまった。試合はこのままハーフタイムに突入。勝負の行方は後半戦に持ち越された。

 ハリル監督は後半からU-23日本代表主将のMF遠藤航(浦和)を、MF柏木陽介(浦和)に代えて投入した。速く激しいゲーム展開こそ変わらないものの、前半と打って変わって両チームともシュートまで持ち込めないゲームが続いた。

 そのなかで、先にゴールを奪ったのはボスニアだった。同21分、日本の左サイドからのスルーパスにジュリッチが反応すると、DF吉田麻也の対応が遅れた。放たれたシュートは吉田の足の間を抜け、西川も反応したがゴールの中へ。日本は1点ビハインドを背負う展開になった。

 ハリル監督は同25分に長友に代えてDF槙野智章(浦和)、同29分に宇佐美に代えてこれが代表デビューになる小林祐希(磐田)、同34分にはFW岡崎慎司(レスター)に代えて金崎夢生(鹿島)をピッチに送り、反撃を狙った。しかし、最後まで前半のようなリズム良くボスニア守備陣を崩す攻撃は復活せず、このまま1-2で敗れ大会準優勝となった。

 なお、日本戦の前に同スタジアムで行われた3位決定戦は、デンマーク代表が4-0でブルガリア代表に勝利して3位となった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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