「日本は酷過ぎた」 “闘志なき”黒星スタートに闘莉王が苦言「近年で最悪の負け方」
負けは負けでも「負け方」というものがある
ダブルボランチのクオリティーを見るにつけ、MF田中碧はなぜ招集しなかったのか。デュッセルドルフ移籍直後で新しい環境に適応させるという考えもあるが、柴崎が昨日のように低調な状況も考えられる。ゴールが必要な状況で、東京五輪でスイッチャーとして進化した田中を先発で使う、あるいは途中から柴崎と並べる選択肢もあったはず。欧州移籍市場の最終日も絡んだ代表戦で、メンバー選考の難しさもあったと思うが、田中という“引き出し”の不在が惜しまれた。
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サッカーの世界では、どんなチームでも負ける時は必ず来る。負けは負けとはいえ、負け方というものがある。何一つ収穫がない負けは、立て直すことが難しい。
五輪の最後の2試合に続いて、森保監督は相手の監督との準備、采配で差をつけられてしまった。中4日で迎える中国戦で勝つことができれば、監督は課題だった「修正力」を示すことができる。
だが、このままの状態で連敗してしまえば、7大会連続のW杯出場に向けて厳しい状況に追い込まれてしまう。中国が初戦でオーストラリアに負けたこと、そして、舞台が中立地カタールであることが現時点で最大の朗報だと思う。
連敗なら改革が必要とされる。監督交代もあるかもしれない。日本を愛するサッカー人としては、ぜひ勝ってもらいたい。
[プロフィール]
田中マルクス闘莉王/1981年4月24日、ブラジル出身。渋谷幕張高を卒業後、2001年に広島でJリーグデビュー。03年に日本国籍を取得し、04年アテネ五輪に出場した。その後は浦和でJ1とACL初制覇、名古屋でもJ1初優勝に貢献。06年にはJリーグMVPを受賞した。日本代表としても43試合8得点の成績を残し、10年南アフリカW杯ベスト16進出の立役者に。19年限りで現役引退。Jリーグ通算529試合104得点で、DF登録選手の100得点はリーグ史上初。現在は公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」でも活動中。
(FOOTBALL ZONE編集部)