「GKは結果」とハリルJ守護神争いに燃える西川 無失点に人一倍こだわる理由とは
「最終予選で無失点を続けてこそ…」
「(川島)永嗣さんは自分が経験したことがないことをたくさん経験している。ワールドカップにも2回出ているレベルの高い先輩がいて、一緒にトレーニングすることで、純粋にもっとうまくなりたいと思える。アジア(2次)予選で失点しなかったことで一つの目標をクリアし自信になるけど、大事なのはこれから。最終予選で守って、そこで無失点を続けていければ今まで見えなかった世界が見えるんじゃないか。そのためにも、明日の試合は決勝戦でもあるし、チームのために自分のプレーをどう生かすかを意識したい」
2005年のU-20ワールドユース選手権(現U-20ワールドカップ)、08年の北京オリンピックと、アンダー世代から世界大会を経験してきた西川にとって、ワールドカップは最後の到達すべき場所だ。その前には、その舞台を2度経験している川島が立ちはだかる。川島が初めて日本代表の守護神として臨んだ10年南アフリカ大会は直前の代表漏れで涙を呑み、14年ブラジル大会は直前の親善試合で3失点してチャンスを掴み損なった。だからこそ西川は、結果を残し続けていくことこそがポジション争いで最も重要だと考えている。
「GKは結果だと思います。どんな状況でも、無失点が唯一目に見える結果。自分のプレーが悪くても、無失点にしてしまう運も必要。それを引き寄せていかないといけない。確実なところは確実にやって、トライするところはトライするメリハリをつけたい」
ビルドアップに参加する能力や、正解なパントキックなど川島とは違う足もとの技術の高さを持つ西川。ハリル監督に正GKとしてアピールするためには、その良さを出したうえで無失点という結果を出すことだ。最後方から味方に安心感を与える“笑顔の守護神”が、ハリル監督の母国ボスニア攻撃陣の前に立ちはだかる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images