日本を「丹念に研究した」 オマーンが歴史的初勝利…敵将が金星の“舞台裏”明かす
“格下”オマーン、最終予選で日本から初勝利 イバンコビッチ監督が“手応え”示す
森保一監督の率いる日本代表は2日、パナソニックスタジアム吹田でカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でオマーン代表と対戦。試合終了間際の失点で0-1と敗れ、黒星スタートとなった。FIFAランク79位のオマーンは、国際Aマッチで日本から初白星。試合後、敵将ブランコ・イバンコビッチ監督は金星の“舞台裏”明かした。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
両国のこれまでの対戦成績(国際Aマッチ)は、日本の9勝3分け。FIFAランクでも日本の24位と上回っていた中で、オマーンはボール保持率でこそ下回る時間帯が多かったものの、手堅い守備からワンチャンスを探った。そして、スコアレスドローの雰囲気が漂い始めた後半43分、右サイドからMFサラー・サイド・アルヤヒアエイが右サイドからクロスを送ると、これにFWイサム・アブダラ・アルサビが合わせ、土壇場で決勝ゴールを決めた。
オマーンにとっては、これが国際Aマッチで日本から挙げた初白星。試合後、クロアチア人のイバンコビッチ監督は「私たちにとっては歴史的な勝利。選手たちがこのビッグゲームに勝利できたのは、ピッチ上に全ての心を込めて精神性を尽くした結果。素晴らしいパフォーマンスで素晴らしい勝利だし、将来にもつながる。監督としても誇りを持っている」と喜びを露わにした。
オマーンは、セルビアでの事前合宿を経て日本入り。この試合に向けて念入りに準備してきたこともあり、「日本が最近経験した3、4試合とは違う試合をしたと思う。何人かの選手はびっくりしたのではないか。そういう意味ではチャンスをものにしたと思う」とイバンコビッチ監督。日本は主力を数人欠いていたとはいえ、欧州組を揃えていた攻撃陣を十分に苦しめた。この日の戦いぶりに敵将は手応えを示すとともに、金星の“舞台裏”も明かした。
「日本チームをよく知ってると思う。(3月と6月の)4試合を丹念に見た。どういう試合をするかを研究した。アジアでの戦いも見た。どのチームにも弱点はある。日本はスモールサイドでのプレーが多く、攻守の切り替えにチャンスがあると分かった。引いて守るだけでなく、攻撃のチャンスを積極的に生かそうとした。90分間を通じてコンパクトなプレーを心掛けた。日本は私たちのスタイルに対して、最終的な解決策を見つけられなかったのだと思う」
イバンコビッチ監督はこれまで、クラブチームや代表国の監督を歴任し、2005年のドイツW杯アジア最終予選ではイラン代表を率い、日本とも対戦。テヘランでの一戦では2-1で日本を撃破している。「前回の試合もよく覚えている。あの時は2-1で勝った。中田(英寿)や中村(俊輔)もいて、テヘランに10万人以上の観客で勝った。その時との違いは、それ以降の日本はかなりの選手が海外、国際的なプレーヤーが増えた」と印象も語ったが、改めて“日本キラー”ぶりを示す格好となった。