J1残留へ、横浜FCが直近5戦で“V字回復” 新加入の独五輪代表GKが生む守備の安定
前線に加わった2人のブラジル人が“ブローダーセン級”の活躍を見せれば…
状況として、守備重視でしぶとく勝ち点1を重ねていってもJ1残留は望めない。得点を奪って勝ち点3を、残り11試合のうち少なくとも6試合は取らなくてはならない。得点数に目を移せば、5試合で7得点。1試合平均「1.4」得点は悪くない数字だが、その内訳はほぼカウンターとセットプレーで占められている。これから先、積み重ねてきた勝ち点の差で、「引き分けでもOK」な相手と戦う状況が必ず出てくる。相手が勝ちに来てくれれば、中断期間に守備と同時に整備したカウンターでシュートまで持ち込めるかもしれないが、守りを固める相手を崩して得点できなければ安定して勝ち点3は得られない。もちろん、セットプレーを究極に磨くというのもアリだが、それだけに頼るべきではないだろう。
前線にも夏に2人のブラジル人選手を加えており、もし彼らのうち1人でもブローダーセン級、あるいは柏で昨季猛威を振るったオルンガのような“SSR級”であれば課題は一気に解決だが、そうでなければチームとして得点の形を早急に実装する必要がある。
次節までの2週間で、そこをどれだけ仕込めるか。前線で攻撃を作れるMF松浦拓弥の復帰も待たれる。超人的な身体能力の持ち主で秘密兵器感がぷんぷんと漂うFWサウロ・ミネイロが、コンディションを上げたら実は“SSR”でした……そんなオチがついてくれば最高なのだが。