価値を高めるはずの大会で負傷の二重苦

「ハメスにとってのベストの選択は、レアルではないチームに移ることだ。レアルを率いる男は、ハメスを必要としていないことは明らかだ。ハメスはワールドクラスのプレーヤーなのだから、別のチームでプレーすべきだ」

　今季のハメスはUEFAチャンピオンズリーグ優勝こそ経験したものの、運命の大一番で出番はなかった。ジネディーヌ・ジダン監督の下では、パトカーとの時速200キロのカーチェイスをはじめとしたピッチ外の問題と体重オーバーなどで、格下相手のリーグ戦要員のような起用法となった。指揮官から明らかに全幅の信頼を置かれていないからこそ、ゴメス氏は“レアル退去指令”を口にしたのだろう。

　ハメスが新天地を求める際には、この南米選手権で活躍し、価値を高めることが必須条件だったはず。それだけに左肩に負ったケガは、今後のキャリアに向けても大きな傷となってしまうかもしれない。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images