“伝説の闘犬”ガットゥーゾとピサの奇跡 リーグ登録失格危機から2部昇格プレーオフで華麗に先勝

06年W杯優勝時には興奮し名将に喉輪

 ガットゥーゾ監督は現役時代、中盤でのハードワークとその気性の荒さから「リンギオ(闘犬)」のニックネームで親しまれた。2006年にイタリア代表の一員としてドイツ・ワールドカップを制した際には、興奮のあまり当時のマルチェロ・リッピ監督に“喉輪”を仕掛けながら「お前はすごい奴だ」と、手荒すぎる称賛をしたことも有名だ。

 しかし、指導者としては苦難が続いていた。13年2月にスイスのシオンで選手兼監督に就任したが、3カ月で解任。同6月には母国に戻り、パレルモの監督になったが、わずか6試合で解任。翌年にはギリシャのクレタで監督に就任したが、半年後に給与未払いで辞任。思うようなキャリアを積み重ねられなかった。

 それでも、ピサの斜塔で世界的にも有名な観光地に降り立った今季、ミラクルを起こそうとしている。果たして、1週間後の12日には歓喜の輪の中心にいるガットゥーゾ監督を見ることができるのか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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