「史上最も厳しい」 リバプール対チェルシーの”一発レッド”が物議、判定の波紋拡大
チェルシーDFジェームズに対する"退場処分"が議論に発展、識者の見解も二分
プレミアリーグ第3節のリバプール対チェルシーの一戦で、チェルシーDFリース・ジェームズに対し”一発レッド”の判定が下されたことが物議を醸した。このジャッジに対し、英メディアは「史上最も厳しいレッドカード」と報じられるなど、議論へと発展している。
ともに開幕から2連勝を挙げたリバプールとチェルシーによる”ビッグマッチ”は前半22分、コーナーキックからチェルシーMFカイ・ハフェルツが頭で合わせて先制。一方、反撃に出たリバプールにも同アディショナルタイムにビッグチャンスが到来する。
DFアンドリュー・ロバートソンのコーナーキックを、ニアでFWサディオ・マネがすらすとファーサイドでDFジョエル・マティプが反応。ヘディングシュートはクロスバーに嫌われたものの、そのこぼれ球をマネが左足で押し込む。すると、ボールはゴールライン上にいたジェームズの腕付近に当たり、場内は騒然とする。
アンソニー・テイラー主審はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の助言を受けたうえで、オンフィールドレビューで確認。該当シーンを見極めたテイラー主審は、リバプールにPKを与えるとともに、ジェームズにはレッドカードが提示された。
リバプールはこのPKをエースFWモハメド・サラーが決め同点に。その後、両者スコアを動かせず試合は1-1のドローで終わったが、ジェームズに対する”一発レッド”の判定が物議に。決定機阻止の反則として妥当なジャッジとの見方ができる一方、ジェームズの足に当たったボールが腕に跳ね上がっていた可能性もあり、現地メディアを中心に議論へと発展している。
英紙「デイリー・メール」では、英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務める元イングランド代表MFジェイミー・レドナップ氏の見解を紹介。同氏は「ゴールの機会を奪ったのであれば、好むと好まざるとにかかわらず、レッドカードを出さなければならない」と、主審の判断を支持している一方、元イングランド代表FWギャリー・リネカー氏は自身のツイッター上に「ペナルティーなのは理解できるが、レッドカード? 私はそうは思わない。最初に太ももに当たっていた」と綴り、異論を唱えている。
また、英メディア「スポーツ・バイブル」は、ファンの反応に注目。ジェームズへの退場処分が「非常に厳しい」との意見が多く見られていたことを踏まえ、「リース・ジェームズが”史上最も厳しいレッドカード”を受けた」と指摘しており、主審のジャッジに対し賛否が渦巻いていることを報じていた。