バルサとレアルに紳士協定? スーパーリーグ構想を掲げる3クラブの”不条理移籍”は禁止

バルセロナに所属するDFイライクス・モリバ【写真:Getty Images】
バルセロナに所属するDFイライクス・モリバ【写真:Getty Images】

バルサはモリバが最大の好敵手レアルへ行かないことに安堵か

 バルセロナのスペイン人MFイライクス・モリバは、将来を嘱望される若手だが、提示額が少ないとしてクラブとの契約延長を拒んでいる。18歳ながら昨季すでにトップチームデビューも果たしている逸材の存在は当然、ライバルクラブのレアル・マドリードも承知しているが、彼らが獲得に動く可能性はないようだ。スペイン紙「スポルト」が報じている。

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 ライバルクラブが育てた逸材を引き抜く――。引き抜いた側のファンからすれば、痛快になりそうだが、バルサの最大のライバルであるレアルは、現時点でバルサとの関係がこじれたモリバの獲得に動くことはないようだ。

 背景にあるのは、今年4月に勃発した欧州スーパーリーグ構想だ。欧州の12のビッグクラブが立ち上げようとしたスーパーリーグだったが、構想発表直後から猛反発を浴び、わずか数日で計画は頓挫した。ほとんどのクラブが脱退を表明したなかで、レアル、バルセロナ、ユベントスの3クラブは、今もスーパーリーグの立ち上げを諦めていない。

 連携を強固にした3クラブの間には、デメリットが生じる可能性のある選手の獲得は行わないという“紳士協定”が結ばれているという。

 記事では、「レアル・マドリードがイライクス・モリバに関心を抱いていたのは秘密ではない。実際にバルサはレアルが選手を狙っていることを把握していた。まだ18歳の選手は、10年以上にわたってトップレベルで活躍できる可能性がある。しかし、レアルのフロレンティーノ・ペレス会長は、バルサのジョアン・ラポルタ会長と不可侵条約を結び、モリバの獲得を見送ることを決定した。スーパーリーグ構想が、両会長の思いをつなげた」と報じている。

 最大のライバルに将来有望株を取られたら、ファンからも批判を浴びることになりかねないが、現在のバルサにその心配はないという。今シーズン限りでバルサとの契約が満了するモリバがバルサとの契約を延長しない限り、その行き先はドイツのRBライプツィヒか、イングランドのチェルシーの二者択一になるようだ。

 バルサは移籍金として、最低でも2000万ユーロ(約26億円)を要求するとされるが、このままオファーが届かない限りは、シーズンをスタンドで過ごすことが濃厚だという。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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