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ブラジル代表があわや敗戦危機も”誤審”に救われる! コパ初戦で格下相手にスコアレスドロー
GKも失点を覚悟した表情を浮かべたが…
しかし、ここで副審がフラッグを上げ、キックの前にラインを割っていたとしてゴールキックを指示。エクアドルのゴールは幻となった。スロー映像を見てもラインを割っていたかどうかには大きな疑問が残り、アリソンもうなだれて失点を覚悟した表情を浮かべていた。
こうした幸運に背中を押されたブラジルだが、結局最後までゴールは奪えずにスコアレスドローで試合終了。スタジアムを埋めたカナリア色の大サポーターからは、強烈なブーイングが鳴り響いた。
今大会に臨むブラジル代表には、トラブルが続出している。まずは、エースと期待していたFWネイマールが所属のバルセロナとブラジルサッカー連盟による協議の結果、地元開催のリオデジャネイロ五輪を優先することが決まり、今大会の不出場が決定。出場を熱望していたストライカーは、スタンドから見守る結果になった。
さらに5月5日に最終メンバー23名を発表してから、のべ6人の選手が負傷や個人的な理由での離脱により入れ替わるという事態に見舞われた。そこには、MFドウグラス・コスタ(バイエルン・ミュンヘン)の負傷により追加招集したMFカカ(オーランド・シティ)まで負傷し、FWガンソ(サンパウロ)にさらに入れ替わるというドタバタ劇も含まれた。大会に向けたトレーニング会場を、現地大学UCLAでの発砲事件により変更するという不運にまで見舞われている。
リオ五輪代表の監督も兼務するドゥンガ監督は、現在2018年ロシア・ワールドカップ南米予選を、6試合消化時点で勝ち点6の6位という成績不振により批判が高まり、今大会の結果次第では解任される可能性が浮上している。苦難続きのブラジル代表だが、その長いトンネルの出口はいまだに見えてこない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images