監督解任の理由

　それでも、本田はすべてを現場に任せきりにしているわけではない。むしろ、オーナーとして非情な決断も下している。今季は、4月5日の第21節終了時にヨハン・クレア監督を解任した。その時点で2位につけていた上に、ホルンが4-0で勝利した直後のゲームだった。それだけに、本田は自身も去就問題に揺れていたミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督（当時）にも、その決断を驚かれたという。それでも、譲れないものがあったという。

「4-0で勝った後に決定したので、翌日にミハイロビッチやミランの選手からも『鬼だ』と大批判を受けたことは覚えてます（笑）。でも勝ち負けでなく満足できてなかったんで」

　本田は、「優勝できてなかったら何を言われてたか分かりませんが」としつつ、決断に至った経緯を語っている。