浪人生活を乗り越えた家族への「アモーレ」 1年ぶりに代表復活のGK川島が流行語で感謝

PKストップにお祝いメール殺到

 一方で、試合終了間際に献上したPKでは鋭い反応でゴール右隅に飛んだシュートに見事反応して弾き出した。「数えていないですけど、普段以上にお祝いのメールが来ましたね」とビッグセーブに周囲の人々も喜んだという。

 川島は2014年に結婚を発表。生涯の伴侶を得たものの、ここ最近は逆境が続いていた。現在の日本代表の流行語と言えば、DF長友佑都(インテル)が「アモーレ」と語った女優の平愛梨との交際報道だが、川島も苦境の時期には家族愛で支えられたという。

「自分にチームがない時期も本当に支えてもらったんで、こうやってピッチに立てたのは良かったですし、色々な思いを共有しながら来たので。そういう意味では自分が厳しい状況の中で積み重ねてきた努力はあると思いますけど、そういうものは小さなものでしかないと思う。支えてくれた人がいたからこそ自分がこの場所に戻ってこれたと思うので、家族も含めて、支えてくれた人たちに本当に感謝したいという思いですね」

「アモーレに対抗する言葉は何かあるか?」と報道陣に問われた際には「そこはもうあえて逆らわない。これだけ流行ってるから(笑)」と川島は語りつつも、「守備の面ではどこでプレッシャーにいくのか、どのタイミングで(前線からプレッシャーに行きすぎず)ブロックを作らなければならないのかなどは、もっとチームの中で意思統一を深めていければいいのかなと思います」と、最後はディフェンスの向上に意識した。

 それでも愛する家族への感謝の気持ちは変わることはない。長年にわたって戦い続けた長友が口にした「アモーレ」の気持ちを川島も共有する。来季の去就問題が早くも浮上する川島は、正守護神の座を奪回することができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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