セレッソ時代の相棒、香川とのコンビは絶大

　さらに清武はブルガリアを相手に積極的に攻めたチームの姿勢は評価に値すると自身をみなぎらせている。

「練習から監督が言ってるんですけど、すこし意識し過ぎたかなっていうシーンもあったし、うまくハマったシーンもあった。時間帯によってはもうちょっとボールを持っても良かったかなという時間もありましたけど全員がトライしたっていうことはポジティブに捉えてもいい」

　後半は香川や岡崎が下がった後半には集中力が切れたのかミスも目立った。清武は「また次の試合で、今回ダイレクトでミスしてしまったところを『次はもっとこうしてみよう』というバリエーションができるというところではすごくチャレンジができた。そこを修正すればもっとうまくできる」とミスから学べることがあると前向きな姿勢を貫いた。

　負傷により本田は欠場となったが、チームは前半高度な機能性を示した。バヒド・ハリルホジッチ監督は「本田はプレーしなかったが、それでも彼に代わってプレーできる選手はいる」と語った。絶対的な存在という見方を示さなかった理由は、この日の香川と清武の美しい連携だったかもしれない。

　ブンデスリーガで二部降格という挫折や故障を乗り越えた清武がポスト本田に堂々と名乗りを上げた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images