「本当に欲しがっていた」 アーセナル、英代表FW獲得失敗の舞台裏を専門記者が指摘
ローマ移籍が発表されたタミー・アブラハムの獲得失敗をロマーノ氏が伝える
イタリア・セリエAのASローマは現地時間17日、プレミアリーグのチェルシーからイングランド代表FWタミー・アブラハムを獲得したことを発表した。23歳のストライカー獲得に3500万ポンド(約53億円)を費やしたが、移籍専門ジャーナリストとして名高いファブリツィオ・ロマーノ氏は、同じプレミアリーグのアーセナルがアブラハムの引き抜きに失敗したことを伝えている。英メディア「THE BOOT ROOM」が報じた。
2004年からチェルシーのアカデミーで育ったアブラハムは、クラブにとって生え抜き選手。2020-21シーズンはフランク・ランパード監督の下、レギュラーとして開幕を迎えたが、トーマス・トゥヘル監督就任後はチーム内の序列を下げていた。今夏、チームは新たなストライカーとしてベルギー代表FWロメル・ルカクを獲得し、アブラハムは事実上の構想外となっていた。
今回、ローマがアブラハムの新天地となったが、チェルシーと同じロンドンを本拠地に置くライバルクラブであるアーセナルも新たな9番候補として、獲得を熱望していたという。フランス代表FWアレクサンドル・ラカゼットとガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンが昇格組のブレントフォードとの開幕戦(0-2)を欠場したアーセナルは、新ストライカー獲得に動いていると報じられてきた。
ロマーノ氏は「これでラカゼットがどうなるのか、非常に興味深くなった。この数日、解決策を見出しかけていたからね。彼らはタミー・アブラハムを欲しがっていた。本当に欲しがっていたんだ」と、アーセナルの補強失敗について言及。さらに「彼らは代理人、そして選手とコンタクトを取り続けようとした。でも、ローマのほうが早かった。彼らはインテルにジェコを放出したからね」と、チェルシーへ移籍したルカクの後釜にジェコが動いた玉突き移籍を振り返った。
移籍市場の開いている時間が徐々に短くなり、他クラブが戦力を整えているなかで、アーセナルの新ストライカー獲得は、困難になってきている。記事は、「現所属選手の売却が進まない限り、彼らが補強を成立させるのは難しいだろう」と結ばれている。
ミケル・アルテタ監督は開幕戦でイングランド人FWフォラリン・バログンを起用したが、アブラハムの獲得失敗で下部組織育ちの20歳に頼ることになるかもしれない。
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(FOOTBALL ZONE編集部)