世界最強GKを攻略した豪快弾! なでしこ岩渕が女王アメリカ相手に示した次期エースの風格
名手ソロから高倉新体制初ゴールを奪う 解説の澤さんも絶賛
次期なでしこのエースが、新体制の初陣で鮮烈なゴールを決めた。2日(日本時間3日)に敵地コロラド州デンバーでアメリカ女子代表と対戦したなでしこジャパンのFW岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)は、前半14分に先制ゴールを挙げた。試合はその後、点の取り合いとなり、3-3で引き分けてい
高倉麻子監督の初陣となったこのゲームに「前に前にという気持ちを持って臨んだ」という岩渕は、前半14分にその得点能力を見せつけた。MF阪口夢穂(日テレ)からのショートパスをペナルティーエリア右サイドの角付近で得た岩渕は、そこからフェイントをかけて相手DFを外すと、左足を振り抜いた。鮮やかな放物線を描いたボールは、女子の世界最強GKホープ・ソロが伸ばした手の先を抜けてゴール左のサイドネットに吸い込まれた。岩渕は「1本目のシュートで、ラッキーですけど決められて良かった」と笑顔を見せた。
この試合のテレビ解説を務めた元なでしこジャパンMF澤穂希さんも「岩渕選手のターンが良かったですね。そこからフェイントがあって、良さであるシュートの速さが見られたと思います。ソロ選手からのゴールも自信になっていくと思います」と称賛した。相手GKのソロは、2012年ロンドン五輪決勝で同点のチャンスで迎えた場面で放った渾身のシュートをはじき出され、試合後に涙にくれた因縁の相手だ。そのソロから奪ったという意味も大きいと、日本女子サッカー界のレジェンドも太鼓判を押した。
それでも、今後のなでしこを背負って立つエースは、引き分けに満足していない。「本当に勝ちたかったですけど、3-3をポジティブに捉えて次に向かって頑張りたい。3点取れたことをポジティブに捉えて、3失点したことを見つめ直して次に進んでいきたい」と、リターンマッチとなる5日のアメリカ戦での勝利を目指している。