浦和新戦力FW江坂、殊勲の決勝PKをマークした鳥栖戦で示した“試合中の修正力”
序盤はボール運びに苦戦も、監督の指示が出る前に空いているポジションを見つけて対応
浦和レッズのMF江坂任は、14日に行われたリーグ第14節サガン鳥栖戦で1得点1アシストの活躍を披露。チームを勝利に導く結果だけでなく、戦術眼の良さを随所に発揮した。
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江坂は今年6月に柏レイソルから浦和への完全移籍が決定。登録ウインドーの関係でデビューは今月9日の北海道コンサドーレ札幌戦(1-2)になったが、東京五輪による中断期間を含めて浦和でトレーニングを積んで連携を高めた。
そしてこの鳥栖戦、浦和は最終ラインからボールを運ぶのに立ち上がりから苦労したが、次第に江坂がボールを受ける回数が増加。相手のボランチの横にできるスペースで、最終ラインのDF岩波拓也からプレスの頭を越えるボールを受けて起点になる形ができるようになった。そこから、同じく新加入でこの試合がデビューになったMF平野佑一も前向きにボールを触るようになった。
そのプレーについて江坂は、「空いているポジションを見つけつつ、(岩波)拓也や(平野)佑一と話しながらやれた。相手とのポジションのミスマッチを使いながらプレーできた」と、修正力に定評があるリカルド・ロドリゲス監督の指示を待つのではなく、自ら打開策を見つけたと明かした。
そして前半34分、最終ラインでDF槙野智章が相手の縦パスを跳ね返して飛んできた低いライナー性のボールを胸でコースを変え、最終ラインの裏に流した。そこにFW明本考浩が走り込んで先制点になった。これもまた、「1点目はフリックだけど、試合の中で奪ったボールを1個飛ばして(自分に)くれと言っていた。良いボールをくれたし、アキ(明本)が上手く決めてくれたと思う」と、ゲームの中で相手の穴を見つけた。
同点に追いつかれた後半には、試合前から指名されていたというPKキッカーとして試合を決定づけるチャンスでスポットに立った。そして、「自信を持って、GKとの駆け引きというより、自分の思ったところに蹴れた」という右足シュートをゴール左に決め、試合時間残り6分での決勝ゴール。見事に浦和を勝利に導いた。
3月には日本代表デビューも果たした確かな実力者は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得を目指す浦和にとって、3位鳥栖との直接対決という重要なゲームで輝きを見せた。シーズン前半戦ではFWキャスパー・ユンカーに得点力を依存した感もある浦和だけに、江坂の加入は大きなプラス要素になりそうだ。
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