悪童!暴君!そして被告!! 英メディアの「EURO落選ベスト11」企画で衝撃の3トップが選出
戦慄の3トップの落選理由は…
そして最前線には強烈な3人が並ぶ。まずはイタリアのマリオ・バロテッリ(ACミラン)だ。数々の問題行動で“悪童”として知られるバロテッリは4年前のEUROで3ゴールを挙げ、上半身の筋肉美を見せつけるパフォーマンスを繰り広げるなどスターダムへと駆け上った。しかし、ピッチ内外のお騒がせぶりは相変わらずで、昨季リバプールでも今季ミランでもリーグ戦1得点止まり。選出外も納得の結果となった。
2人目はピッチ内での気性の激しい暴力行為と巧みな挑発で相手を退場に追い込む“暴君ストライカー”、スペインのジエゴ・コスタ(チェルシー)。2014-15シーズンこそチェルシーで得点を量産したものの、今季はチームの不調に引っ張られるようにリーグ戦での得点数は12に。審判の監視を巧みに潜り抜ける暴力行為や挑発などの悪逆の限りに、スペイン代表のデル・ボスケ監督も苦言を呈していた。
3トップの最後を飾るのは、フランスのカリム・ベンゼマだ。昨年フランス代表の合宿でMFマテュー・ヴァルブエナ(リヨン)のセックステープを巡る恐喝問題に関与したとして、フランス警察当局から逮捕、起訴されていた。デシャン監督とフランスサッカー連盟はこれを問題視して、“ベンゼマ被告”を代表から追放した。アルジェリアにルーツを持つベンゼマ自身は「人種差別だ!」と選外に憤ったが、ホスト国は圧倒的な実力を誇りながら、被告となったストライカーをメンバーに招集することはできなかった。
代表監督は戦術的判断、選手層だけでなく、人間性も含めた部分で23人のメンバーを選出することになる。この戦慄の3トップの落選理由は納得いくものばかりだが、話題性抜群の悪童たちが4年に一度の祭典で見られないのは、実に残念だ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images