本田は「ミランの主役」 背番号10のゴールラッシュをクラブ幹部も称賛
「素晴らしく気品のある選手」
また、本田獲得に動いたミランの強化責任者は背番号10の覚醒に喜色をにじませている。
「5試合5ゴール。うち3試合はリーグ戦、2試合はプレシーズン。ユーベ戦でのヘディングが決まっていれば6試合6ゴールだった……。ブッフォンが試合で唯一の本当の意味でのセーブをしなかったら……」
本田の爆発について、開幕前のスペイン強豪バレンシア戦と、ユベントスらと戦ったTIMカップまで遡ったガリアーニ副会長はその得点力を評価しつつ、0-1で惜敗した第3節ユベントス戦でミラン唯一の決定機となった本田のヘディンシュートが阻まれたことを悔やんでいる。
さらに記事では本田に対するフィリッポ・インザーギ新監督の信頼の大きさにも触れ、「この波(本田の意味)は絶えることなく、抑えられないようだ。インザーギが信頼し始めた。会見ごとに、ナンバー10の高いプロ意識を称えないことはない。4試合の先発試合で高く評価し、認められている。ピッポもガッリアーニもそうだ」と伝えている。
一方、ガリアーニ氏は本田再生の理由を休暇にあると指摘している。
「バカンスだ。6か月前、圭佑は多忙の中で移籍して来た。全く休むことなく。ロシア、ミラノ、日本。息つく暇もなかった。今回は少なくてもW杯の後、リラックスできる時間がとれた。その結果がみられる。私は常に多くのゴールを決めてくれると思っていたよ」
記事では本田がチームメートとの人間関係を尊重し、イタリア語で冗談を言えるほどチームに溶け込んでいる様子も紹介。「ミラネッロにスーツとネクタイで来てもチームメートから疑いの目で見られることはない」としている。
ガリアーニ氏は「圭佑は常に凄く強い選手だと思っていた。ザッケローニ監督が話してくれた情報は非常に正しいものだった。重要な存在。ミランは6か月前に連れてきたいと思っていた選手だった。素晴らしく気品のある選手だ」とも話している。
昨季を振り返り、「サッカーをやめた方がいいような数字」としていた本田。その1シーズン目の不振を乗り越え、セリエA序盤戦でチームを牽引するパフォーマンスを見せている背番号10はミランの「主役」として称賛されている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web