「目標を達成し、喜びの…」 メキシコ代表の日本人コーチ、”万感の涙”に海外も着目

西村亮太コーチのうれし泣きに注目【写真:Getty Images】
西村亮太コーチのうれし泣きに注目【写真:Getty Images】

ロサーノ監督の右腕を務めてきた西村氏が五輪銅メダル獲得に男泣き

 U-24メキシコ代表は、6日に行われた東京五輪サッカー男子の3位決定戦で日本を3-1で破り、銅メダルを獲得した。歓喜に沸くメキシコ人選手やスタッフの中で、1人の日本人スタッフが涙していた。チーム立ち上げからハイメ・ロサーノ監督の右腕を務めてきた日本人コーチの西村亮太氏だ。海外メディアも日本との対比に着目している。

 メキシコはグループリーグで1-2と敗れた相手に攻勢を仕掛け、前半13分にPKで幸先よく先制。その後、前半22分、後半13分にセットプレーから追加点を奪い、最終的に3-1で日本を退けた。

 2012年のロンドン五輪で金メダルを獲得したメキシコは、続く16年のリオ五輪ではグループリーグ敗退。2大会ぶりのメダル獲得となった。そのなかで、日本人コーチの西村氏にスポットライトが当てられている。

 大塚高、天理大までサッカーを続けた西村氏はプロ経験こそないが、メキシコの指導者養成学校で同期だった元メキシコ代表MFでもあるロサーノ監督からの依頼を受け、2018年12月のチーム立ち上げ時から同国五輪代表のコーチを務めてきた。その前にも、17年にメキシコ1部ケレタロで指揮を執ったロサーノ監督の右腕としてコーチを務めており、指揮官からの信頼は厚い人物だ。試合後には、ロサーノ監督を中心に、選手、スタッフが肩を組んで輪を作るなかで、西村氏は男泣きしていた。

 スペイン語版ポータルサイト「Yahoo Deportes」は、「東京五輪でメキシコの銅メダル獲得に沸いて泣いた日本人、リョウタ・ニシムラ」との見出しでレポートしている。

「メキシコと日本の3位決定戦は終了後、二つの重要な瞬間、ハイメ・ロサーノ監督の胴上げとタケフサ・クボの号泣が特徴的だった。しかし、埼玉スタジアムで泣いた日本人は、クボだけではなかった。対戦相手のメキシコのリョウタ・ニシムラもだ。彼はメキシコが五輪でメダルを獲得するという一つの目標を達成し、喜びの涙だったが」

 異国の地で指導者として挑戦を続け、母国・日本での五輪でメダル獲得。そんなストーリーに海外メディアも着目していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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