「心残りは大きい」 闘莉王、日本の“メダル逸”に落胆…采配に疑問「他に打つ手あった」

心残りが大きい敗戦だと語った闘莉王氏【写真:荒川祐史】
心残りが大きい敗戦だと語った闘莉王氏【写真:荒川祐史】

何度も決定機を作った三笘は「コンディションは悪くないように見えた」

 三笘は素晴らしかった。30分間で何度も決定機を作り、ゴールも決めた。相手が自陣を固める状況で、狭いスペースでドリブルで打開できる能力の持ち主は、このチームでは三笘が一番。メキシコ戦のプレーを見る限り、コンディションは悪くないように見えたが、なぜスペイン戦ではベンチ外だったのか……。あの試合でもベンチにいれば、延長戦の勝負どころで圧力をかけられた。前線でボールキープもできたはず。とにかく、悔いだけが残る。

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 ゴールが必要な場面で田中碧を代えた後、誰が攻撃のスイッチを入れるのか。日本のゴールの大半は、田中から生まれてきた。

 残念だが、結果は結果。目標だったメダルが獲れなかった。日本は開催国で、他の有力国がクラブ側の選手供出拒否があって、ベストメンバーを揃えられない状況もあり大きなチャンスだったが逃してしまった。個々の選手では大きな成長も見えた。誇りに思える戦いで、手応えも残しただけに、心残りがさらに大きなものになった。

[プロフィール]
田中マルクス闘莉王/1981年4月24日、ブラジル出身。渋谷幕張高を卒業後、2001年に広島でJリーグデビュー。03年に日本国籍を取得し、04年アテネ五輪に出場した。その後は浦和でJ1とACL初制覇、名古屋でもJ1初優勝に貢献。06年にはJリーグMVPを受賞した。日本代表としても43試合8得点の成績を残し、10年南アフリカW杯ベスト16進出の立役者に。19年限りで現役引退。Jリーグ通算529試合104得点で、DF登録選手の100得点はリーグ史上初。現在は公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」でも活動中。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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