ブラジル男子、2大会連続の金メダル獲得! 延長後半にFWマルコムが殊勲の決勝弾
王国ブラジルが延長戦の末にスペインを退けて前回大会に続く金メダル
東京五輪のサッカー男子は7日に横浜国際競技場で決勝戦を行い、延長戦の末にブラジルがスペインを2-1で撃破。前回のリオ五輪に続く2連覇を達成した。
準決勝で延長戦の末に日本を破ったスペインと、メキシコをPK戦の末に下したブラジルの対戦。前半からボールを回しながら攻撃を組み立てるスペインと、緩急をつけながらゴール前に入り込んでいこうとするブラジルが金メダルを争うハイレベルな戦いを繰り広げた。
そのなかで前半35分、ブラジルが左サイドからクロスをゴール前に供給。そこにスペインGKウナイ・シモンがパンチングでクリアしようとしたがボールに触ることができず、そのまま相手FWに突っ込んでしまった。当初はノーファウルの判定だったが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の進言での映像確認があり、PKの判定になった。しかし、このチャンスにFWリシャルソンは枠を外してしまった。
それでもブラジルは同アディショナルタイム、左サイドからのクロスをファーサイドで大ベテランのDFダニ・アウベスがギリギリのところで追いつくと、折り返しはゴール前に高く浮いた。それを相手DFを見ながら上手く落下点に入ったFWマテウス・クニャがトラップして冷静に蹴り込んでゴール。ブラジルが先制してハーフタイムに入った。
スペインは後半からMFブライアン・ヒルとMFカルロス・ソレールを投入。すると後半16分、右サイドからソレールが上げたクロスをファーサイドに走り込んだFWミケル・オヤルサバルがダイレクトボレーで蹴り込んだ。完璧な崩しからのビューティフルゴールで、スペインが1-1に追いついた。
両者ともにプライドをかけた激しいバトルは、ピッチ上に倒れ込む選手も多い試合になった。ゴール前のシーンもありながら、最後まで集中を切らさない守備陣の働きもあり、1-1のまま90分を終了。両チームにとって2試合連続、東京五輪としても前日のサッカー女子決勝に続く延長戦へと突入した。
準決勝からは中3日があったとはいえ、短期決戦の6試合目でさすがに両チームとも間延びした傾向の延長戦になった。その中で決勝ゴールは延長後半3分、ブラジルは右サイドからの大きなサイドチェンジを受けたFWマルコムが一気に突破し、左サイド側から侵入したGKシモンとの1対1を左足で決めてゴール。ブラジルが前回の2016年リオ五輪に続く連覇で、2回目の金メダルを獲得した。
スペインは1992年の地元開催バルセロナ五輪以来2回目の金メダルを目指したものの、一歩及ばなかった。