日本へ“感謝”のメッセージ スウェーデン女子GK、決勝で惜敗も「金の経験を得た」
PK戦でカナダに敗れ悲願の金メダル逃す…決勝翌日に東京の絶景写真とともにSNSを更新
スウェーデン女子代表は6日、東京五輪サッカー女子の決勝でカナダと対戦し、1-1のまま迎えたPK戦で敗れ、初の金メダル獲得を逃した。PK戦で2本のシュートストップを見せながら敗れたスウェーデンGKヘドヴィグ・リンダールは7日、自身の公式インスタグラムを更新。東京の美しい風景写真とともに日本への感謝の思いを綴り、「私たちは金の経験を得ました」と記している。
FIFAランキング5位のスウェーデンは、前回の2016年リオデジャネイロ五輪では決勝でドイツに1-2で敗れて銀メダル。19年女子W杯では3位と近年の国際大会でコンスタントに好成績を残してきた。今大会でもグループリーグ初戦で優勝候補のアメリカに3-0で快勝すると、3連勝で首位通過。準々決勝ではなでしこジャパン(日本女子代表)を3-1で破り、オーストラリアとの準決勝を1-0で制して決勝へと駒を進めた。
悲願の金メダルを懸けたカナダとの一戦も、前半34分にFWスティーナ・ブラックステニウスのゴールで幸先良く先制。しかし、後半19分にDFアマンダ・イレステトがペナルティーエリア内で相手FWクリスティン・シンクレアを倒してしまいPKを献上。これをMFジェシー・フレミングに決められ、同点に追いつかれた。
1-1のまま延長戦に突入した試合は、決着がつかずPK戦に突入。守護神リンダールは相手のシュートを2本ストップする活躍を見せたものの、最終的にPKスコア2-3で敗れた。スウェーデンにとっては2大会連続で、決勝で敗れる悔しい結末となった。
今大会の6試合中5戦でゴールマウスを守ったGKリンダールは、日々の代表活動について日記的にインスタグラムを更新。試合直後には、ピッチに顔をうずめて悔しさで崩れる写真とともに、「この悪夢から私を起こして」と胸中を綴っていたが、一夜明けた7日、空が赤く色づく東京の絶景写真とともに「東京での最終日」と切り出し、五輪を開催した日本への感謝の思いを綴った。
「日本とその人々、オリンピックのボランティア、そしてこれを楽しい経験にすることに携わったすべての人に感謝します(昨日の数分を除いて)。私たちはおいしい料理、良い天気、素晴らしいスタジアムとトレーニング施設、美しい選手村、そしてエキサイティングなゲームを楽しんできました」
そしてリンダールは、悲願の金メダルを2大会連続で目前で逃す悔しさを味わったものの、「私たちは金の経験を得ました」と記し、最後に「ありがとう!」と日本語で感謝の意を表した。
福岡での事前合宿から始まり、決勝まで約1カ月にわたって日本で活動したスウェーデン女子代表。コロナ禍による開催で行動が制限されるなかでも発信を続けてきた守護神は、悔しさとともに、チームとしてかけがえのない財産を得たと記していた。