メキシコ代表の日本人コーチ、銅メダル獲得に万感の涙で海外反応 「すごいクラックだ」
2018年12月のチーム立ち上げ当初からロサーノ監督の右腕を務めてきた西村氏が男泣き
U-24メキシコ代表は、6日に行われた東京五輪サッカー男子の3位決定戦で日本を3-1で破り、銅メダルを獲得した。歓喜に沸くメキシコ人選手やスタッフの中で、1人の日本人スタッフが涙していた。チーム立ち上げからハイメ・ロサーノ監督の右腕を務めてきた日本人コーチの西村亮太氏だ。“万感の涙”を流す様子に、海外も注目している。
メキシコはグループリーグで1-2と敗れた相手に攻勢を仕掛け、前半13分にPKで幸先よく先制。その後、前半22分、後半13分にセットプレーから追加点を奪い、最終的に3-1で日本を退けた。
2012年のロンドン五輪で金メダルを獲得したメキシコは、続く16年のリオ五輪ではグループリーグ敗退。2大会ぶりのメダル獲得となった。そのなかで、日本人コーチの西村氏にスポットライトが当てられている。
大塚高、天理大までサッカーを続けた西村氏はプロ経験こそないが、メキシコの指導者養成学校で同期だった元メキシコ代表MFでもあるロサーノ監督からの依頼を受け、2018年12月のチーム立ち上げ時から同国五輪代表のコーチを務めてきた。その前にも、17年にメキシコ1部ケレタロで指揮を執ったロサーノ監督の右腕としてコーチを務めており、指揮官からの信頼は厚い人物だ。試合後には、ロサーノ監督を中心に、選手、スタッフが肩を組んで輪を作るなかで、西村氏は男泣きしていた。
この様子をメキシコ企業「Grupo Salinas」のマーケティングディレクターを務めるアルトゥーロ・ビジャヌエバ氏が、ツイッターにアップ。「君はすごいクラック(スペイン語で名手の意)だ。君が銅メダルを手にしてすごく嬉しい。謙虚さ、仕事、情熱、プロフェッショナリズム、忠誠心の結果だ」と西村氏を称えた。現役時代にメキシコで計6年間プレーし、現在はメキシコのテレビ局「TUDN」でスポーツアナリストを務めるスペイン人MFマルク・クロサス氏も、万感の涙を捉えた写真をリツイートした西村氏の投稿に反応していた。