「軸になってもらわないと困る」 元日本代表DFが五輪メンバーで“今後期待したい3人”
栗原氏は守護神の谷、攻撃を牽引した久保、メキシコ戦で輝きを放った三笘を選出
■谷晃生(GK/湘南ベルマーレ/今大会:6試合[600分]・5失点)
「間違いなく、日本の躍進を支えていたシンデレラボーイの1人です。上背があってハイボールも行けるし、セービングとこぼさないキャッチもいい。スペイン戦は少しバタバタしたところもありましたが、足元も悪くないし、判断的なところでピンチを招いた場面はほとんどなかった。この大会を通じても成長していたと思うし、完成度が高いと感じました。今のA代表はゴンちゃん(権田修一/清水エスパルス)が正GKだと思いますが、確実に次の候補に挙がってくるだろうし、20歳でここまでやるなら使っていこうとなる可能性も十分にあるでしょう」
■久保建英(MF/レアル・マドリード/今大会:6試合[525分]・3得点・1アシスト)
「グループリーグ3試合連続ゴールと攻撃を引っ張りました。そして、決勝トーナメントではニュージーランド、スペイン、メキシコに左足のコースを切られて抑えられ、チームも難しい展開を強いられた。改めて、その存在の大きさを示す結果になったと思います。久保は次のパリ五輪にも出場できる世代のなか、国を背負うだけでも大変なのに、チームを背負って戦った。普通の感覚では考えられないようなものを背負っているので、あの敗戦後の涙にどんな意味が込められているのか深すぎて正直分かりません(苦笑)。A代表で軸になってもらわないと困る存在。久保がA代表のエースになる日もそう遠くはないはずです」
■三笘 薫(MF/川崎フロンターレ/今大会:3試合[69分]・1得点)
「3位決定戦のメキシコ戦では、三笘が入ってからチャンスも増えた。『もっと早くあのプレーが出ていれば……』。多くの人がきっとそう思ったでしょう。実際、堂安(律)、久保に頼り切っていた攻撃が、それ以上の破壊力を感じさせるシーンを最後に見せてくれたので、攻撃のバリエーションも違っていたかもしれません。メキシコも疲労していたとはいえ、それまでほとんど抑えられていたなかで、個で剥がせるし、点も取れる。期待せざるを得ません。独特なリズムとステップで、ノーモーションから縦に行き、それでいてスピードがあるので、短い距離で相手より1歩、2歩先に行ける。あれは研究されてもなかなか止められないし、1人では対応しきれない。(オランダ代表DFフィルジル・)ファン・ダイクとか、(スペイン代表DF)セルヒオ・ラモスのような世界トップレベルのディフェンダーと対戦する姿を見てみたいですね」
(FOOTBALL ZONE編集部)