カナダ女子が悲願の五輪金メダル! 壮絶な延長PK戦の末にスウェーデンを撃破

カナダがPK戦で勝利し、初の金メダル【写真:AP】
カナダがPK戦で勝利し、初の金メダル【写真:AP】

ともに初優勝を懸けた一戦は、PK戦でサドンデスにもつれたなかでカナダが勝利

 東京五輪のサッカー女子は6日にスウェーデンとカナダの決勝戦が行われ、1-1から延長戦を経てもつれ込んだPK戦の末、カナダが初優勝を飾った。

 当初はこの日の午前11時からオリンピックスタジアム(国立競技場)で開催される予定だったが、猛暑の炎天下で試合を行うことに対して重大な健康上の問題が懸念されるとして、両国のサッカー連盟をはじめ多くの批判の声も上がった。組織委員会は当初スケジュール変更を否定していたが、前夜に横浜国際競技場で21時キックオフという日程に変更されることが発表された。

 どちらが勝っても初の金メダルという顔合わせのゲームは、序盤からスウェーデンが攻め込む場面が多くなった。カナダが盛り返す時間もあったが、前半34分にスウェーデンは右サイドからのラストパスをFWスティナ・ブラクステニウスが流し込んで先制。1-0とスウェーデンがリードして前半を終えた。

 後半に入っても立ち上がりはスウェーデンが主導権を握った。カナダはその苦しい時間をGKステファニー・ラベを中心にした最終ラインで耐えると後半19分、大エースの主将FWクリスティン・シンクレアがペナルティーエリア内で転倒。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言による映像確認の結果PKが与えられ、これをMFジェシー・フレミングが蹴り込んで同点に追いついた。

 その後はゴールで勢いに乗ったカナダがペースを掴んだが、今度はスウェーデンが耐えた。一進一退の攻防は1-1のまま延長戦に決着を持ち越した。夜の開催とはいえ残る暑さと、過密日程の大会を勝ち抜いてきた疲労は両チームからキレを奪い、ゴール前まで進める場面は時間が進むごとに少なくなった。延長後半にはスウェーデンが猛攻を見せた時間帯もあったが、このまま試合はPK戦にもつれ込んだ。

 PK戦はスウェーデンのGKヘドヴィグ・リンダールが2人のキックをストップし、カナダのGKラベも1本をストップ。両者とも枠を外す選手も出て、5人目まで終えて2-2で6人目以降のサドンデスにもつれ込んだ。

 そしてラベは先攻スウェーデンの6人目、DFヨンナ・アンデションのキックをストップ。一方のカナダはMFジュリア・グロッソが決めてPK戦を3-2で制して五輪で初の金メダルを手にした。

 スウェーデンは前回リオ五輪から2大会連続の銀メダルと、またしてもわずかに世界一に届かなかった。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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