堂安と久保を「なぜ代えたのか」 采配に疑問…スペイン戦出場16人を金田喜稔が採点
吉田と板倉のCBコンビは「素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」
<DF>
■中山雄太(ズウォレ)=★★★★
サイドで安定した守備を続け、機を見た攻撃参加から左足で好クロスも供給。延長前半12分に前田に上げたクロスも素晴らしいボールだった。失点シーンではスローインになった時、アセンシオを目の前に見ていたが、オヤルサバルが縦にドリブルを仕掛け中山が寄せた瞬間にパスを通された。あの時間帯だったからこそ、周囲との連係や判断力に疲労による影響があったのだろう。1試合を通して見れば、与えられた任務を遂行した印象だ。
■板倉 滉(マンチェスター・シティ)=★★★★
冨安の代役と見られるなかで本当に素晴らしいディフェンスを披露した。相手がチャンスを迎えたシーンで何度体を投げ出し、決死のブロックを見せたか。時折ミスもあり、また失点シーンでも中山との間でアセンシオのマークの受け渡しがスムーズにいけばという部分はあったが、集中力を切らさずに120分をよく戦った。
■吉田麻也(サンプドリア)=★★★★
凄かったの一言。勝っていれば文句なしの“5つ星”をあげたいほど、スペインを相手にしても素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。後半11分に一度はPK判定とされたシーンで、メリーノが抜け出したボールをカットしたタックルは見事というほかない。それ以外のシーンでも的確にシュートコースをふさぐなど、ディフェンスリーダーとしてピッチ上に君臨し続けた。
■酒井宏樹(浦和レッズ)=★★★★
酒井も存在感を見せた1人。対峙した相手との駆け引きが秀逸で、守備時の走るコース取り、体の寄せ方、足の出し方とどれもが素晴らしかった。押し込まれる展開で攻め上がる回数こそ少なかったが、前方の堂安をサポートしながら右サイドの安定に貢献した。
<GK>
■谷 晃生(湘南ベルマーレ)=★★★★
今大会の試合を重ねるごとに頼もしさを増している印象で、前半39分にはラファ・ミルの決定機を防ぐビッグセーブ。それ以外のシーンでも前に出る状況判断も含めて安定しており、失点シーンはアセンシオを褒めるべきものだった。スペイン相手ということもあってか、ビルドアップ時には普段なら止めてから蹴るところをワンタッチで処理するシーンが目立ち、パスミスから奪われたところがいくつかあった。またハイボールの処理も安定していたが、キャッチできる体勢でもパンチングで逃げるシーンもあった。