スペイン戦「必勝スタメン」を闘莉王選出 53年ぶりメダル獲得へ、日本のキーマンは?

闘莉王氏が予想するスペイン戦の必勝スタメン【画像:Football ZONE web】
闘莉王氏が予想するスペイン戦の必勝スタメン【画像:Football ZONE web】

U-24日本代表は「追いかける展開に慣れていない」

 スペイン戦に向けては、やはり先に失点してはいけない。このチームは追いかける展開に慣れていないため、前回の試合のように先に点を取りたい。

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 スペインは準々決勝のコートジボワール戦で、後半アディショナルタイムに失点して“負けていたはず”だった。それでも直後に、相手のミスから土壇場で追いつく幸運もあった。スペインは押し込むと強い。あまり受け身にならない。押し返す力がどれだけあるかで勝敗が決まる。

 今回も鍵を握るのはダブルボランチだろう。田中がどれくらい攻撃のスイッチを入れるボールを入れられるか。どちらかのボランチが前に出られるか。ダブルボランチの1人が少しでも前でプレーできるようになると、日本の強みが出る。

 ニュージーランド戦では田中も苦しんだ。カウンターが怖いから構えてしまう。あのボランチはオフェンスの時には縦関係にすれば良かった。でも横関係のままだった。だから相手も簡単に守れた。

 ボランチの裏、あるいは目の前にもう1人のボランチが出ていけば、久保のスペースが生まれて、展開ができる。そこに行くリスクを負えるか、負えないか。ニュージーランド戦でリスクを冒す姿勢がなかったことに落胆した。

 微調整だが、ボランチを少し前に出す。ワンボランチをDFの前に残せば良かった。そうすれば、攻撃に厚みが出る。これまでの得点シーンの多くが田中から始まっている。

 今大会はコロナ禍ということもあり、各国代表はクラブの選手供出拒否でベストメンバーが組めていない。そのなかで、日本はベストメンバーだ。ホームの地の利もある。グループリーグで3連勝したことで、組み合わせの優位性も自分たちの力で勝ち取った。こういう運を味方にしていかないといけない。

 ここでメダルを取れないと、この先に同じチャンスはやってこない。悔いのない選択、悔いを残さないプレーで勝利を掴んでほしい。

[プロフィール]
田中マルクス闘莉王/1981年4月24日、ブラジル出身。渋谷幕張高を卒業後、2001年に広島でJリーグデビュー。03年に日本国籍を取得し、04年アテネ五輪に出場した。その後は浦和でJ1とACL初制覇、名古屋でもJ1初優勝に貢献。06年にはJリーグMVPを受賞した。日本代表としても43試合8得点の成績を残し、10年南アフリカW杯ベスト16進出の立役者に。19年限りで現役引退。Jリーグ通算529試合104得点で、DF登録選手の100得点はリーグ史上初。現在は公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」でも活動中。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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